1.高齢者に肩こりが多い理由
高齢になると、特に細かい仕事をしている訳でもないのに肩がこるという話をよく聞きま
す。もうすでに高齢者の仲間入りをしている人なら、現在、実際に肩こりに悩んでいる人
も多いかも知れません。しかし、高齢者の肩こりは「老化現象」の1つでもあるので、あ
る程度の年齢になって、何かアンチエイジングのためのケアをしていなければ、普通に肩
もこりやすくなってしまいます。

若いころのような、長時間仕事を続けたとか、同じ姿勢で固まっていたとかいうようなこ
とが肩こりの原因になっているのではなく、骨や筋肉、関節などが老化することで、骨が
変形したり、関節にゆるみが出たり、筋肉量・筋力が低下することで、体への負担が大き
くなった結果、肩に疲労が蓄積されて行くことで肩こりが起きやすくなるのです。
なぜ、肩なのかと言えば、それは頚椎(特に椎間板)の老化が進むことで、単純に首を動
かすだけでも、若いころのようなクッション性が減少した椎間板では、肩や首の筋肉に負
担がかかりやすくなってしまいます。椎間板の老化が進むのは60代以降と言われていま
すので、このころからは、特別肩のこるようなことをしていなくても、肩がこりやすくな
ってしまうのです。
老化現象ならどうすることもできないと思うのが普通ですが、それでも年齢相応の体のケ
アをしていけば、その影響を軽減させることも可能になると言われています。ポイントは
筋肉・骨を強化することですが、肩の周辺だけではなく、全身がバランスよく機能するよ
うに考えた老化対策を行うことです。古い家の壁にヒビが入ったからといって、壁だけを
修理してもあまり効果がありません。その壁のヒビの原因は、建物や部品全般が古くなり、
建物そのものに歪みが生じていることが、壁のヒビとなって現れているということです。
2.高齢者の肩こり対策の仕方
特に高齢者に限った訳ではありませんが、高齢になると何もしていなくても肩がこるとい
った症状が多くなります。それは、体の老化現象と大きく関係していることを説明してき
ました。では、どのようにすれば肩こりを減らすことができるのかということになります
が、具体的には「筋肉・骨(軟骨)」を強化することです。

筋肉は何歳からでも鍛えることが可能と言われていますが、そのもっとも良い方法が「軽
い運動」をすることです。同時にストレッチなどでインナーマッスルも鍛えることができ
れば、姿勢の変形も予防できます。また、運動は骨そのものも強化することになりますの
で、ウォーキングなどを中心に継続できるものを選んでみて下さい。姿勢がよくなり、筋
肉が強化されるだけでも肩こりはかなり軽減されますが、それはまた基礎代謝のアップに
もつながります。
良いことばかりのようですが、自分の現在の体力に合ったレベルで始めることが大切で、
徐々に体力をつけながら、少しずつレベルアップしていくようにする必要があります。い
きなり無理をすると、逆にケガをしたり、体調を崩したりしてしまうこともありますので、
ゆとりをもってじっくり取り組むようにして下さい。
頚椎の軟骨(椎間板)は一度潰れてしまうと、現時点では復元する方法はないと言われて
いますが、だからといってガッカリすることはありません。筋肉を鍛え、骨を丈夫にする
ことで、椎間板への負担も少なくなりますので、首や肩への負担も少なくなって、結果、
肩こりも軽減されることになります。
知れませんが、そのような場合でもマッサージなどを受けるという方法もありますし、自
分でできるマッサージャーも売られていますので、上手に活用して少しでも首や肩への負
担を減らすようにしてみましょう。