１．眼精疲労の症状とは
目を使う作業を続けていると目が疲れるのは当然ですが、普通は少し休息をとれば回復し
ます。しかし、その疲れが目だけではなく全身に症状が現れて、休息や睡眠をとっても十
分な回復感がない状態のことを眼精疲労と言います。
眼精疲労の症状としては、目が重い（痛い）、目がかすむ、充血する、まぶしい、まぶた
がピクピク痙攣するといった目の症状の他にも、頭痛、肩こり、イライラ、吐き気などの
目以外のところにも症状が現れてきます。これは、目のピントを調整する毛様体筋が自立
神経の支配下にあるため、目の使いすぎで毛様体筋が疲れてくると、自律神経のバランス
も乱れることが原因で起こる症状と考えられています。
眼精疲労になる原因は、長時間にわたる細かい作業などによる目の酷使、エアコンや照明
などの作業時の環境、度数の合わないメガネやコンタクトレンズ、老眼など、見えにくい
状態で無理をして見ようとする目の負担、ドライアイやストレスなどの身体的な異常など
さまざまな要因が絡み合うことで起こると言われています。
近年目覚ましく進化しているスマートフォンには、これらの多くの要素が含まれていると
言われていますが、一日中スマートフォンを離せないという人も増えていることから、特
に目を酷使する作業をしている訳でもないのに眼精疲労の症状を訴える人が増えていると
言われています。
２．眼精疲労の改善方法
ぐっすり寝ても前日からの目や身体の不快な症状が続いているという場合は、眼精疲労で
ある疑いが強いので、まずは不必要なパソコンやスマートフォンの使用を控え、目を休め
るようにしましょう。
メガネやコンタクトレンズを使用している人は、度数が合っているかどうかをこの機会に
調べてもらうというのも良い方法です。また、４０代頃からは自分では気付いていないこ
とが多いですが、老眼が入る年齢でもありますので、特にメガネやコンタクトレンズを使
っていなくても、一度検眼してみることをおすすめします。
コンタクトレンズで目が乾く（ドライアイ）症状が見られるときは、コンタクトレンズを
やめてメガネをかけることも目の負担を軽くする方法の１つです。
目が疲れた感じがしたら、少し作業をやめて外の景色を眺めたり、目薬をさしたり、ホッ
トタオルで目の周辺を温めるなど、目の疲れを軽減するように行動しましょう。さらに、
目の働きを維持するために必要なビタミンＢやビタミンＥなども補給するようにしましょ
う。そして、目を疲れさせるような照明やエアコンの風の方向も可能な限り変えてみるこ
とです。
目のマッサージとして、ツボ押しなどの方法もありますが、これは一度専門家の指導を受
けてからやることをおすすめします。普通にできることは、目を閉じて掌で眼球以外の目
の周辺の筋肉を優しくマッサージする程度です。
以上のような点に注意することで、かなり目の疲れは軽減できるはずですが、実は、もっ
とも注意すべきことは、パソコンやスマートフォン使用時の姿勢です。特に作業に熱中す
ると前かがみになり、画面にのめり込むような姿勢になって、まばたきをせずジッと画面
を見つめていることこそ最大の眼精疲労の原因かも知れません。該当すると思う人は、姿
勢をよくするアイテムもありますので試してみて下さい。
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