白髪になる原因
髪が作られるのは髪の根元にある毛母細胞ですが、色素細胞が作るメラニン色素が取り込
まれることで黒い髪となって生えてくるのです。白髪というのは、何らかの理由で色素細
胞（メラノサイト）で着色されずに生えてきた髪ということです。
つまり、白髪になる原因とは、メラノサイトの機能が正常に働かなくなった原因を探すこ
とで、黒髪に戻す方法とはその原因を改善することです。
とは言っても、白髪の悩みはもうずいぶん昔から普通に有って、その原因の究明もいろい
ろなところで行われてきていますので、ほぼ解明されつつあります。
そこで、私たちが今やるべきことは、すでに研究がすすんでいる白髪の原因のどれが自分
に最も近い状態であるかを調べ、それを重点的に改善することが白髪を黒髪に戻す近道に
なるのです。
このような場合、一番気になるのが「遺伝」ということではないかと思います。どちらか
の親が若い頃から白髪だったから遺伝ではないかという悩みですね。確かにそれは否定で
きませんが、白髪が生えることが遺伝するのではなく、メラニン色素が生成されにくいと
か、成長ホルモンの分泌量が少ないとかいった白髪が生えやすい体質が遺伝するだけなの
で、しっかり対処すれば白髪になるまでの期間を遅らせることも不可能ではありません。
では、本題の白髪になる原因にはどういうものがあるのかと言うと、「栄養不足」「加齢」
「ストレス」「紫外線」「睡眠不足」というあたりが一般的な要因とされています。
加齢以外は何とかなりそうな気がしませんか？加齢により白髪が増えるというのは、老化
現象でメラノサイトの機能が衰えたというシンプルな理由ですが、それでも高齢になれば
誰でも白髪になるかと言うと、そいうものでもありません。他の白髪要因が減れば、それ
だけ黒髪を長くキープすることも可能になるのです。
白髪の改善方法
最も大きな原因は「栄養不足」です。メラノサイトの働きを活性化するためには「タンパ
ク質」「ミネラル」「ビタミン」が必要です。
髪の毛の成分の９割以上は「ケラチン」と言われるタンパク質ですし、メラニン色素の原
料となるチロシンもタンパク質に含まれています。
ミネラルというとちょっと範囲が広い気がしますが、一番必要なのは「亜鉛」で、髪に必
須のタンパク質の吸収を高める働きがあるのです。ナッツや魚介類に多く含まれます。
ビタミンもいろいろありますが、特に必要なのが「ビタミンＣ」です。水溶性なので一度
に大量に摂取しても意味がありません。１日数回に分けて摂取するようにします。
いずれも、特に重要な栄養素ということで、他は必要ないという意味ではありません。
まぁ、これらの栄養素はもちろん、黒髪に必要な成分がもれなく摂取できるサプリメント
なども開発されていますので、自信のない人はそちらをおすすめします。
次に、最近は健康管理と言えば必ずというほど目にする「ストレス」です。ストレスによ
る影響は血行不良という形で現れますので、せっかく摂取した栄養素が毛母細胞まで届き
にくくなりますし、頭皮の状態も悪くなります。
紫外線を受けることで生成される活性酸素は、言うまでもありませんが、体内の細胞や遺
伝子の活動を妨げる原因になります。毛母細胞も影響をうけますので、機能低下の原因に
なり、それは白髪の原因にもなります。
都会で生活する人は、もうすっかり眠らない街が定着していて、気が付けば睡眠不足にな
っていたということも珍しくありません。しかし、睡眠中に分泌されるメラトニンは活性
酸素を除去し、成長ホルモンは白髪を改善する働きがあると言われています。
ただ寝るだけで、このようなメリットがあり、健康、美容効果も実証されていますので、
最低６時間の睡眠はぜひ確保するようにして下さい。
