口臭が自分でわからない理由
口臭は普通に生活している限り、誰にでもあるものですが「社会的限度を超え
る悪臭」である場合を「口臭」と定義づけられているんです。
なので、口臭があるか無いかということで悩むことはありません。口臭は誰に
でもあって、その臭いの度合いが強いか弱いかという程度なのです。
ところが、この臭いが強いか弱いかというところが自分で判断できないところ
に問題があるんですね。
人間の鼻の粘膜には、臭いの成分を捉える嗅細胞と、それを脳に伝達する嗅神
経があり、これらを通して「ニオイ」を感知することになります。
しかし、常に同じニオイにさらされ続けると、脳がニオイに慣れてしまって特
別なニオイと認識しなくなってしまう「順応反応」が起こります。
つまり、口臭が発生するのは口の中ですが、その奥では鼻腔とつながっている
ため、持続的に口臭が発生していると常に鼻の粘膜もニオイにさらされ続けて
いることになり、その結果、順応反応が起こることになって、自分のニオイを
感知することができなくなるのです。
これが口臭を持つ人が自覚せずにいることになり、逆に、口臭の心配のない人
にも口臭の不安を持たせてしてしまう原因ということになんですね。
口臭を自分で確認する方法
ニオイのついていないコップやビニール袋の中に息を吐き、一度フタをして、
深呼吸をしてからニオイを嗅ぎます。もちろん、最近は口臭測定器なども安価
で売られていますので、そのようなものを利用するのもアリです。
朝、起きたときなど口内細菌が増殖しているような場合は、誰でも口臭がある
のがわかるはずです。しかし、そのような口臭は、きちんと口の中を清潔にす
ればすぐになくなるもので、特に心配するものでもありません。
このような口臭を「生理的口臭」と言って、口臭の大半は、生理的口臭と歯周
病などが原因の「病的口臭」と呼ばれるものなのです。
ときどき内臓疾患による口臭などと書かれている人もいますが、基本的に胃と
食道の間には「噴門部」という食べ物が通るとき以外には開かない部分がある
ので、ほとんどニオイが出てくることはなく、口臭の90%以上は口の中とい
うことになるのです。
簡単にできる口臭予防方法
自分の口のニオイが確認できたら、それが口臭に当たるかどうかということ、
つまり「社会的限度を超えた悪臭」であるかどうかということです。
自分で、この程度なら顔をしかめるほどでもないと判断できるなら、それは他
の人にも同じように感じられるはずですので、気になる人は、更に、うがいや
歯磨きで口の中をきれいにしておきましょう。
歯周病や虫歯を患っている人は、まずはそちらの治療から始めることになりま
すが、そもそも歯周病や虫歯などの原因も口内細菌からスタートしている訳で
すから、口の中をきれいに保つということは、虫歯や歯周病の予防にもなると
いうことになります。
しかし、口の中は刻々と変化しつづけるものなので、いくら清潔にしていても
緊張したり、ストレスを受けたり、昼食を抜いたりという条件が絡むと、いわ
ゆる「生理的口臭」が強くなります。
そのような時のために、口臭がともかく気になるという人は、サプリメントな
どを持ち歩くと安心感が違います。
よく考え違いをして、サプリメントを使用すれば口臭がなくなると思う人もい
るようですが、基本は「口内の清掃」です。そして仕上げにサプリメントとい
う考えでなければ口臭の悩みから解放されることはありません。