頻尿にも種類がある？
トイレに行ってもすぐにまた行きたくなるような症状を「頻尿」と呼んでいますが、すべ
てが同じという訳でもありません。尿意は起こるものの１回の尿量が少ない場合と、尿意
も尿量も多い場合があり、それぞれに別の原因がありますので、まずはその原因を知るこ
とが頻尿対策の第一歩です。
ところで、あなたは自分の膀胱の容量はどれくらいか知っているでしょうか？一般的には
３００ｃｃ程度と言われており、その半分くらい溜まると軽い尿意を覚え、８割ほど溜ま
ると強い尿意を感じるとされています。
昼間に５～６回、夜間に０回というのが正常な回数と言われていますが、水分の摂取量に
よっても変わりますし、加齢とともに腎臓の能力が低下すると尿の回数も増えることにな
ります。この場合は特に夜間の回数が増えてくることになります。
昼間に８回、夜間に２回程度までなら異常ということでもないレベルなので、あまり深刻
に考える必要もありませんが、気になる人は、とりあえずは水分摂取量や１回の排尿量な
どをそれとなくチェックしておくといいと思います。
頻尿の原因としては、膀胱や前立腺など泌尿器系の病気が関係しているものと、特別な原
因がない場合がありますが、尿の回数とともに尿量も増える（多尿）の場合は、糖尿病や
慢性腎不全などの疑いがありますので注意が必要です。
泌尿器系に関連する頻尿の一般的な症状としては、中・高年の男性で「尿が出るまでに時
間がかかる」「尿がチョロチョロしか出ない」という場合は「前立腺肥大症」の疑いがあ
り、特に夜間頻尿の傾向があります。
しかし、頻尿の悩みで一番多いのが、他の自覚症状がなく、尿量も少ないのに頻繁にトイ
レに行きたくなるというタイプで「神経性頻尿」と呼ばれるものです。
また、中高年の世代に多く見られる症状に「急に強い尿意を感じる」タイプの「過活動性
膀胱」という病気があります。これは膀胱に必要以上の尿が溜まると排尿のための筋肉収
縮が起こり最大尿意を生じさせる仕組みですが、それが尿の量と関係なく収縮して突発的
にガマンできないほどの尿意を引き起こすというもので、この場合は、自律神経の乱れや
神経障害などが関係していることが多いと言われています。
頻尿の不安を取り除くには
泌尿器系の病気や糖尿病、慢性腎不全などの病気が関係している場合は、健康診断などで
もその診断がされますの、まずは元になる病気の治療を優先させることになりますが、そ
のためにも頻尿が気になりだしたら年に１度くらいは健康診断を受けることをおすすめし
ます。検査の結果、他に異常がなければ、頻尿の原因で最も多いとされるのが「神経性頻
尿」です。
誰でも一度は経験したことがある神経性頻尿の症状は「緊張すると尿意が起こる」ことか
ら、尿意を過度に意識することで頻繁にトイレに行くことになる状態です。他にも、電車
などに乗車中、学校や職場でトイレを我慢したことが原因となって、尿意に対する恐怖心
が植えつけられることで起こることが多いと言われています。
この場合は、意識すればするほど尿意を感じるという悪循環に陥ることも多く、比較的若
い女性に多いと言われています。
過活動性膀胱や神経性による頻尿の対策としては、心因的な要素を取り除くことで膀胱の
過敏性を和らげ、自律神経の調整、老化などによる機能低下を改善する薬効を配合するこ
とで心的・肉体的の両面から改善するという「漢方薬」が効果的とされています。
夜中に何回も目覚めたり、外出が不安で引きこもり状態になるような深刻な心や健康面へ
の影響を少なくしいたいと考えておられるならぜひ試してみて欲しいところです。
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