１．女性の５人に１人が貧血

女性の約２割の人が貧血というと、女性専門の症状かと思いがちで
すが、実は男性も決して少ないという訳ではありません。
 
貧血とは、血液中の赤血球の中にあって、酸素を体全体に運ぶ役割
をしているヘモグロビンが減少することが原因で、全身が酸欠状態
になっている症状です。
 
　　　　　
 
貧血の度合いが進むと、「息切れ・動悸がする」「顔色が悪くなる」
「疲れやすくなる」「めまいがする」「足がむくむ」といったよう
な症状が現れますので、ある意味、貧血の症状は自分でもわかりや
すいかも知れません。
 
ヘモグロビンの材料になっているのが「鉄」で、これが不足するこ
とにより貧血になるのが鉄欠乏性貧血と言って、特に月経やダイエ
ットなどの偏食生活で影響が出やすいことから、女性に多いと考え
られているのです。
 
貧血は、症状も原因もわかりやすいので、健康診断などでヘモグロ
ビンが不足気味なら、ともかく「鉄」を摂取することが改善策です。
 
鉄の１日の必要摂取量は、男性１０mg、女性１２mgと、それほど
難しい量でもないのですが、鉄は吸収されにくいミネラルなので、
いかに効率よく摂取するかということが大切なのです。
 
　　　　　
 
貧血と言えば、めまいというのがセットで出てきますが、貧血が原
因で起こるめまいは「仮性めまい」と言って、貧血が解消されれば
めまいも治りますが、脳や耳の機能に障害があることで起こるめま
いは「真正めまい」といって、貧血が解消しても治りません。
 
そして、よく貧血と混同される症状に「立ちくらみ」というものが
あり、急に立ち上がったりしたときに、目の前がまっくらになって、
しゃがみこんでしまうといった体験をされた方も多いと思いますが、
これは「脳貧血」で、脳の血流調整機能が急な動きに対処できず、
一時的に脳が酸欠状態になった症状で、安静にしていれば、すぐに
治まるもので、鉄欠乏性貧血とは別のものです。
 
脳貧血の予防には、日頃からウォ―キングなどにより、下半身を鍛
え血液の循環をよくしたり、睡眠不足や生活習慣の乱れをなくすこ
とです。
 
つまり、貧血は血液循環は正常ですが、ヘモグロビンの不足による
酸素不足が原因で、立ちくらみはヘモグロビンに関係なく血液循環
の不具合による酸素不足が原因ということです。
 

２．貧血の自己診断と対策

健康診断は有力な判断方法ではありますが、人間の体は毎日変化し
ているので、診断の結果がいつまでも有効な訳ではありません。
 
そこで、日常のセルフチェックで、思い当たることがあれば、貧血
を疑ってみることが大切です。

・爪がもろくなって割れやすくなった
・髪が切れたり、枝毛が増えた
・口内炎ができたり、口の端が切れる
・疲れやすい
・少しの運動でも息切れや立ちくらみがする
・集中力がなく、イライラ、くよくよする
・食べ物が飲み込みにくい
 
　　　　
 
このような症状に心当たりがあれば、まずは「鉄」をしっかり摂取
するという気持ちになることです。
 
鉄には、豚や鳥のレバー、魚介類に含まれる「ヘム鉄」とホウレン
草などの植物に含まれる「非ヘム鉄」があり、吸収率の良いのがヘ
ム鉄と言われています。
 
更に吸収率を上げるにはビタミンＣ、特に非ヘム鉄の場合は動物性
タンパク質との相性が良いとされています。
 
とは言っても、そもそも貧血気味の人は、一般的にこの種の食品が
苦手という人が多いことが原因の大きな１つとも言われていて、そ
のような人が積極的に「鉄」を摂取するには、かなりの覚悟が必要
ですよね。（笑）
 
　　　　　
 
そのような人には、サジージュースをおすすめします。
 
こちらも、決して美味しいというものではありませんが、１日に、
わずか大さじ２杯飲むだけでいいというのが魅力です。
 
貧血を何とかしたい、でもレバーや野菜の大量摂取は厳しいと思
われる人にはイチオシです。