肌荒れと冷えと血流の関係
冷えと血流の関係は何となく知っている人も多いですが、肌荒れと血流の関係はあまり知
られていないようで、スキンケアだけに専念している人がほとんどです。
個々の肌荒れについてはそれぞれに原因があるのですが、その根底にあるのが血流である
ことを知れば、これからの肌トラブルの対策も結果も違ってくることになります。
例えば、肌の「乾燥」と言えば、肌が乾燥してバリア機能が低下し、ターンオーバーが乱
れて肌細胞の再生がうまく機能しないので、洗顔方法を改め、しっかり保湿をしましょう
というのが一般的な乾燥対策ですが、肌の細胞の再生に必要な栄養や酸素を届け、老廃物
を運び去るためには血行不良ではどうにもなりません。つまり、新陳代謝（ターンオーバ
ー）に必要なのは血流なのです。
シミやくすみの原因になる紫外線対策でも、つまるところ「肌のターンオーバー」ですし、
目のクマも、黒クマ（加齢による肌のたるみ）、茶クマ（メラニンの沈着）、青クマ（冷
え、貧血、疲れなどによる血行不良）など、血流の問題であることが多いのです。
瞬間的な対策としては、蒸しタオルで温めるとかツボ押しやマッサージなども効果がある
かも知れませんが、これらの方法も結局は血流を良くするための一時的な方法であって、
これだけでは根本的な血流の改善にはつながりません。
また、顔ほど話題になることもありませんが、手足の荒れも表向きは水仕事などで皮脂が
少なくなり洗剤などが原因で荒れることになるのですが、実は、手足の荒れに悩む人のう
ち約８割が冷えを自覚しているいいます。
つまり、冷えの原因である血行の悪さが新陳代謝を遅らせ、肌荒れが起きやすく、治りに
くいという体質を作っているのです。なので、クリームなどを塗って治癒したとしても、
また同じような症状が起こる可能性が高いということになります。これが手荒れは繰り返
すと言われる理由で、血流改善という基本的な原因が改善されていないからです。
血流を改善するための基本
血行促進にもっとも効果的なのが「有酸素運動」です。ウオーキング、ジョギング、水泳
など酸素を必要とする運動のことですが、しっかり行えばラジオ体操も有酸素運動と言わ
れています。と言うと、またウオーキング３０分とか数字で表すのが好きな人も多いです
が、それより「体を動かすことでポカポカと温かくなり、汗が滲んでくる」ということを
目安にする方が「血流が促進されている」ことがよりハッキリします。
ウオーキングやラジオ体操だけでも、血行が良くなりますし、筋肉を使うことで熱量も増
えます。更に、筋肉そのものも増えますので発熱量も大きくなります。冷えや血流改善に
有酸素運動が最適であることがよく分かりますよね。
次に入浴ですが、こちらも温度や時間など細かく数字が並ぶことが多いようですが、そん
なことより「最初は全身入浴で体が温まったら半身浴に切り替え、汗をかく程度」の入浴
を心掛けましょ。もちろん夏など体が冷えていないときは、初めから半身浴でＯＫです。
また、朝や昼間にも可能なら「足湯」で温めれば効果も上がります。
ただ、もともと貧血を指摘されている人は、サプリメントなども併用して貧血の改善にも
取り組まなければ血流は改善しません。
同じように、血流の改善にも漢方処方の医薬品として評価の高いのが「めぐりの漢方」で
す。他の医薬品のような派手さはありませんが、静かに深く愛され続けている漢方薬です
ので、本気で血流の改善に取り組みたい人や、忙しくて運動をしたくてもできないような
人にはかなりのおすすめになります。