1.ストレスと心身の関係
私たちは毎日ストレスを受けることなく生活することはできません。そして、適度なスト
レスは生活を活性化させることもあります。しかし、そのストレスも強すぎたり、長期間
続いたりすると、逆に心身に多くの悪影響を及ぼしてしまうこともあります。
誰でもストレスを受けるとストレス反応が起こります。これは、身体を守るための自然な
反応で、小さいうちはむしろ集中力を高めたり、身体機能を向上させたりする効果もあり
ますので、特に問題になることもありませんが、自身の対応能力を越えたストレスを受け
たり、長期間にわたってストレスを受け続けることで、ストレス反応が慢性化してしまう
ことがあります。

すると、ストレスを受けていることが普通になってしまい、自分はストレスを自覚してい
ないのに、心や身体がストレス反応を起こしていることがあります。やがては、ストレス
が溜まり過ぎると、心身にさまざまな症状が出てくるようになります。
身体的には、頭痛・めまい・肩こり・関節痛・胃腸の不調・動悸・息切れ・睡眠障害・食
欲不振や過食・皮膚疾患などの症状が現れやすいと言われています。
精神的には、気分の落ち込み・絶望感・孤独感・イライラ・集中力の低下・感情鈍麻(感
情表現が乏しくなる)・自己評価の低下など、精神疾患のリスクが高まり、うつ病などを
発症しやすくなります。
行動的には、引きこもり・衝動買い・ギャンブル・遅刻や欠勤の増加・攻撃的な言動・乱
暴な運転といったものが良く知られています。
2.危険なストレスの状態
ストレスによる反応には個人差がありますので、同じストレスを受けても感じ方や現れ方
は同じではありませんが、ストレスが改善されない状態が続くと、さまざまな障害や病気
に進行してしまうことがあります。
ストレス障害(適応障害・急性ストレス障害・心的外傷後ストレス障害)、不安障害(パ
ニック障害など)、気分障害(うつ病など)、心身症(円形脱毛症・メニエール病など)、
他にもよく耳にする症状としては、燃え尽き症候群、アルコール依存症、自律神経失調症
などがあります。
何事にも、最悪の事態が到来する前にはその前兆があると言われますが、ストレスも限界
に達する直前に出る症状やサインがあります。
疲れているのに眠れない、休息をとっても回復しない、好きなことが楽しめない、訳もな
く涙が止まらない、身だしなみが気にならなくなる、ネガティブな感情しか感じられなく
なる、死にたい、というのがそのサインとされています。
どの段階で、ストレスが蓄積していることに気付くことができるかというのがポイントで
すが、先にも書きましたように、私たちが生活しているさまざまな環境で、ストレスを受
けない日はありませんので、要は、日頃から溜め込まないようにすることが大切です。

その方法は、規則正しい生活や食事、適度な運動を基本に、簡単にできるストレスコーピ
ング(ストレス対処法)としては、アロマテラピーなど良い香りに接してリラックスする
こと、おしゃれをして出かけること、洋服の整理や処分をすること、朝の公園を散歩する
こと、などがあります。ストレスの蓄積を感じたら試してみても良いかも知れません。た
だし、まちがっても、食べ過ぎや飲み過ぎになって、後々苦労するようなことは避けるよ
うにして下さい。