夜間頻尿とは
夜間頻尿というと「夜中に何度も排尿のためにトイレに行くこと」と考えがちですが、実
は１回でも同じなんですね。ただ、本人がその排尿で「睡眠不足」などが生じて困ってい
る状態であるかどうかが問題で、一般的には「本人や家族の生活に支障がないことを前提
に」夜間の排尿回数が２回未満までを正常と見なしているのです。
このような定義を見ると、数字だけを見て判断する人が多いですが、「夜間頻尿とは、夜
間、排尿のため１回以上起きなければならない」という訴えと「生活に支障がなければ、
夜間の排尿回数が２回未満まで」は正常と見なす、ということから、夜間に１回でも排尿
で起きれば「夜間頻尿」と呼び、治療は「本人や家族の生活に支障がない限り夜間に１回
の排尿なら必要がない」という意味なんです。
日本人の場合、４０～６０代では１０～３０％、７０代～では４０～８０％が夜間頻尿と
言われていて、若い世代では女性に、高齢者では男性に多いという傾向があるそうです。
どうして高齢になると夜間頻尿が増えるのかというと、脳梗塞や神経疾患などの病気が原
因である場合を除いては、加齢にともなう膀胱筋肉の筋力低下による膀胱容量の低下や、
利尿剤の内服、高血圧などで腎臓の血流が増加して夜間の尿量が増加することなどが原因
とされていますが、単純に水分の過剰摂取ということも原因になります。
ちなみに、人がトイレに行く回数は、朝起きた時から夜寝るまでの間に５～７回、寝てい
る間は０回が正常と言われています。つまり、日中に排尿で８回以上トイレに行くと「頻
尿（昼間頻尿）」と言い、夜中に１回以上排尿でトイレに行くと「夜間頻尿」ということ
になるのです。
頻尿の主な原因
頻尿の原因はさまざまですが、加齢による膀胱筋力の低下や水分の過剰摂取という自然的
なものから、膀胱が自分の意志と関係なく勝手に収縮して尿意をもよおす「過活動膀胱」
という病気、前立腺肥大症や腰部椎間板ヘルニアなどの原因で起こる「残尿感」、糖尿病
や高血圧などの内分泌疾患が原因の「多尿」、特に原因がないのにトイレが気になって行
ってしまう「心因性頻尿」などがあります。
というようなところが、医療関係者の視点で見た頻尿の原因ですが、それとは別に、意外
に多いのが「不眠症」ということなんですね。特に高齢になると運動をすることも少なく
なり、体の疲労感が少ない上に早くから寝るので夜中に目が覚めてトイレに行くというよ
うなことはありませんか？
また、男性に多いのが軽症の前立腺肥大という治療未満的なところに心因性が加わった感
じの頻尿ですね。
このような場合は、とりあえずは「快眠サプリ」や「ノコギリヤシ」といった医学的原因
以外の精神的な部分から始めてみることでスッキリすることも少なくありません。
ハッキリとした病気が原因でない場合は、あまり考えすぎないことも夜間頻尿を改善する
１つの方法であると覚えておきましょう。
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