１．まじめな良い子は汗かき？

「手に汗にぎる」といった言葉が昔からあるように、汗は精神的な
要因が大きく関係しています。
 
この場合の汗を「精神性発汗」というのですが、真面目で完璧主義
の努力家の人に多いと言われています。
 
　　　　　
 
そう言われると悪い気もしないのですが、デートに誘われて手を繋
がれることを想像したら、せっかくの嬉しさも一気に吹き飛んでし
まいますよね。
 
また、仕事などで、特に外人さんとの場合は握手したまま話すとい
うことも多く、緊張と手汗のダブルの悩みでは仕事になりません。
 
日常生活でも、紙が濡れる、手に張り付く、切符等もフニャフニャ
になり読み取りエラーなんてこともしょっちゅうで、手汗は他人が
想像する以上に深刻な問題ですよね。
 
　　　　
 
しかし、手汗といっても、誰でも多少はかいているもので、一般的
に手汗が悩みとされるのは、レベル１．手が湿っていて、触ると汗
ばんでいることがわかる、レベル２．手に水滴ができて、見ただけ
で手に汗をかいていることがわかる、レベル３．手から水滴が流れ
おちる、といった３つの段階があり、レベル２と３になると、やは
り何らかの対策が必要になります。
 
では、その原因は何なのかというと、実はまだハッキリとは解明さ
れていないのですが、自律神経の交感神経の働きが過剰にになるこ
とではないかと考えられているのです。
 

 
最初に書いた「手に汗にぎる」というような緊張した状態で、交感
神経が刺激され発汗につながります。これは普通に起こることなの
ですが、それ以上に交感神経が過敏になると多汗症という状態にな
り、それを気にすることでストレスとなり、さらに大量の汗をかく
ということになるのです。
 
そして、その症状は、真面目で完璧主義者の人ほど強い傾向がある
ということなんですね。
 

２．手汗の予防と対策

女性の場合は、ホルモンのバランスの乱れも手汗の原因になります
ので、まずは食事や睡眠などの生活習慣に気をつけることです。
 
食事は、ホルモンバランスを整え発汗を抑える働きがあると言われ
る大豆イソフラボン（味噌、豆乳、納豆など）を多く摂取するよう
にこころがけます。
 
　　　　
 
もやし、大葉など、自律神経を整える働きのある植物性エストロゲ
ンも加齢とともに減少する女性ホルモンのエストロゲンを補充する
意味でも効果的です。
 
その他、入浴やアロマなどリラックス効果を高めるといった方法や、
ツボ押しといったやや抽象的な方法もありますが、やはり確実性の
あるのが「制汗剤」を使用することかも知れません。
 
この場合、２種類あって、朝１回、汗の出る前に塗って汗腺を閉じ
ることで汗そのものを出ないようして１日中快適に過ごすという制
汗力重視のクリームと、１日３回、手の平に塗り続けることで、次
第に手汗そのものの軽減が期待できるという、エクリン腺に浸透し
ていくジェルがあります。
 
　　　　　
 
どちらのタイプも、使用者の評判も上々で、遜色ない制汗力がある
ようですので、好みで選んでも大きな失敗はないはずです。
 
また、古くから使われている制汗剤として、ミョウバン水に手を浸
けることで、タンパク質を変質させ、肌を引き締め、汗腺も引き締
める効果で汗を抑えることを期待する方法ですが、手汗がひどい場
合や、持続性の問題で、どこまで期待に応えるられるかは疑問です。