1.歩くとふらつく原因
高齢になると、歩くとふらつくという症状が見られることが多くなります。ある意味、自
然な加齢現象の1つでもあるのですが、急にふらつくことが多くなったという場合は、脳
や脊髄の病気が関係していることもありますので、とりあえずは病院で診察を受けるよう
にして下さい。
病気でもないのにふらつくときは、足の筋力の低下、股関節や膝関節の機能低下、座りっ
ぱなしの姿勢が多く猫背になっている、骨粗しょう症で背中が曲がっているなどが原因と
なっている場合が多いようです。

特に、中年以降でデスクワーク中心の人は、仕事が終わって帰ろうとしたらふらつくとい
った経験をしている人が多いようですが、転倒するほどでもなく、何となく不安といった
感じで過ごしているというころでしょうか。
そのようなふらつきの症状で悩んでおられる人は、まずは姿勢を正してみると良いかも知
れません。長時間のデスクワークをする人の多くは猫背になっていることが多く、バラン
スも前かがみになっています。そのような状態で歩き始めようとすると、体のバランスが
崩れたままになっているためふらつきが起きるのです。
若いころには、バランス修正能力が高いので、ほとんど気になることがありませんが、高
齢になると、気持ちとバランス修正能力に誤差が生じるようになり、それが自分ではまっ
すぐに歩いているつもりでも、体は傾いたままになっているという現象です。
よく似た症状としては、自分では段差を乗り越えたつもりでも、足が引っかかっていると
いったようなことで、自分の考えと体の動きが一致していないことが原因です。
2.ふらつきの改善方法
デスクワーク中心で、常に前かがみの姿勢で仕事をしているような人は、まずは猫背を正
すことを考えましょう。座っているときは、できるだけ骨盤を立てて座るようにする、1
時間に1度くらいは立ち上がってストレッチ(腕を伸ばす、胸を張るなど)をする、など
猫背の姿勢を長時間続けないようにすることです。
また、仕事が終わって帰宅時の歩き始める前に15~30分程度、立ったままでお茶を飲
んだり、景色を眺めたりして姿勢のバランスが修正されるのを待ってから歩くという方法
も有効かも知れません。どうしてもすぐに歩き始めなければならないときは、逆にしばら
くは机に向かって座っているときの前かがみの姿勢のままで歩きながら、徐々に自然の姿
勢に戻していくということも試してみて下さい。

休日は座って過ごすのではなく、できれば筋力強化を兼ねて軽い運動をしたり、最低でも
立ったまま過ごす時間を増やすようにして下さい。テレビを観るのも、コーヒーを飲むの
も立ったままなんてのが意外に効果がありますし、慣れれば案外お気に入りになる可能性
もあるようです。
高齢によるバランス感覚を改善する方法も少し触れておきましょう。高齢になれば誰でも、
視覚や聴覚、足裏などの固有感覚が鈍くなりますし、体を支える筋肉や骨・関節などの機
能も低下します。年齢相応の老化は致し方ないにしても、それらに少しでも立ち向かう気
持ちも大切です。具体的には、椅子から立ち上がり、ゆっくり座る運動(反動を使わず姿
勢を意識しながら行う)をする、片脚で立つ運動(手はついたままでもかまいません)を
交互に行います、足ふみ運動を行うことなどです。
要は、バランス感覚を意識することと、筋力を強化することが、中高年のふらつきを改善
するコツということになります。ぜひ、一度試してみて下さい。