乾燥肌の原因はバリア機能の低下
私たちが体の内部と外部というとき、その仕切りになっているのが皮膚で、その皮膚の最
も外側にあるのが角質層です。非常に薄い層ですが、内部から水分が蒸発するのを防ぎ、
外部から細菌などの異物が侵入するのを防ぐ働きをしていて、この機能のことを一般的に
「バリア機能」と呼んでいます。
この機能が低下すると、内部の水分が蒸発しやすくなり肌が乾燥しやすくなりますし、外
部から細菌なども侵入しやすくなり炎症を起こしやすくなります。その代表的な症状がア
トピー性皮膚炎ですが、そこまでに至らなくても普通に「乾燥肌」「肌トラブル」と言わ
れるような症状はこのようにして起こります。

バリア機能が低下するとは肌表面の水分と油分のバランスが崩れている状態で、その原因
になるのが加齢・気温や湿度・生活習慣の乱れ・ストレス・スキンケアの方法・紫外線な
どがよく取り上げられています。
いずれも、まちがいなく肌に良い影響を与える要因でないことは誰にでも分かると思いま
すが、どうすることもできないのが「加齢」なんですね。そこで早目のエイジングケアが
推奨されている訳ですが、それは「バリア機能を強化する」ということが大きな目標で、
同時に「減少した保湿成分を補う」ということなのです。
極論すれば、乾燥肌対策もエイジングケアも「バリア機能の強化と保湿成分の補強」とい
うことになる訳です。
バリア機能の強化と保湿成分の補給
一般的によく言われるのが、バリア機能の強化は外側から、保湿成分の補給は内側からと
いうことなのですが、やってみると意外に難しいですよね。それはバリア機能の方は肌の
上から美容液などを塗る訳ですから何となく実感がありますが、内部の保湿はサプリメン
トなどで保湿成分を摂取してもその効果は他力本願的なところがあるからです。
しかし、外側からの異物の侵入を防ぐのがバリア機能なので、保湿成分が外から簡単に入
るようでは問題です。そこでサプリメントなどで内側から補給するということだったので
すが、その効果から自然の流れで最近はマイクロニードルという外からバリア機能を突き
抜けて内部に直接補給する方法や、保湿成分を与えることで保水力とバリア機能を同時に
高めるというタイプの美容液に変化しつつあります。

その技術的な詳細は別にして、どちらも医薬品に使われている高度な技術を化粧品に応用
したことで可能になったとされていますので、そこはそのまま期待しても良いのかなと思
いますが、マイクロニードルの場合は「ヒアルロン酸」で出来た針が直接肌に刺さり、そ
のまま時間が経てば溶けていくことで補給されます。非常に細い針で痛くありません。
美容液の方は角質層と同じ「ラメラ構造のゲル」を皮膚に与えることで、バリア機能と肌
内部の構造を強化しようとするものです。こちらはヒアルロン酸より更に上を行く保湿力
で有名になりましたプロテオグリカンも配合されていると言いますから期待値も高まりま
すよね。
ただ、ここで注意していただきたいのは、いくら良いものだからと言ってあれこれ重複し
ないでシンプルなスキンケアを心掛けることです。肌が乾燥するということは、すでに肌
が弱っているということですから、そこへ何種類もの異質の成分を補充してもむしろ逆効
果になるだけです。本当に良いものを見つけたら、それを信じて一定期間続けてみること
が乾燥肌改善の原則です。