シミができる原因
シミができる原因と言えば、すぐに思いつくのが紫外線ですよね。しかしシミ
というのはそれほど単純なものでもありません。
とは言っても、シミの原因の約８０％が紫外線によるものだとも言われていま
すので、当然紫外線を外して考えることはできませんが、同じ紫外線を浴びて
いてもシミができる人とできない人がいるように、紫外線は直接の原因ではあ
りますが、他の要因と密接な関係があるとも言えるのです。
例えば、妊娠中や出産後、あるいは更年期にはシミが増えやすいと言われてい
ることから、女性ホルモンのバランスも関係していることはまちがいありませ
んし、ストレスや大気汚染、タバコなどによる活性酸素も最近注目されている
シミの原因の１つなのです。
また、シミの原因で最も大きいのが新陳代謝の低下、つまり肌のターンオーバ
ーのサイクルが遅くなることです。
真っ黒に日焼けしていても若い人はすぐに元通りになり、加齢とともにシミと
して残りやすくなることからも疑いの余地はありませんね。
そもそもシミはどうしてできるのかと言うと、肌が紫外線などの刺激を受ける
と、基底層にあるメラノサイトの中で、チロシナーゼという酵素の働きがメラ
ニンを作り、紫外線のダメージから細胞を守ろうとします。
肌のターンオーバーが正常なうちは、古い角質とともにメラニンもはがれ落ち
て元の状態に戻るのですが、ターンオーバーに乱れがあるとメラニンが残り、
表皮の中に蓄積されるとシミになるのです。
なので、紫外線に当たったらすぐにシミができるというものではなく、もとも
とシミができつつあるところに紫外線があたり、メラニンが急増して黒さが目
立つようになるということなんですね。
一般的にシミと呼ばれているものは、日光性色素班（老人性色素班）というも
ので、この種のシミは加齢によるターンオーバーの遅延が一番の原因というこ
とになります。
そして、もう１つの大きな原因である女性ホルモンのバランスの崩れによりで
きるのが肝斑と言われるシミですが、これも紫外線により悪化する傾向にあり
ます。
シミが治る仕組み
シミを簡単に消す方法というのはありませんが、適切なケアをすることで悪化
を防いだり、薄く（無色化）することは可能です。
極論すれば、紫外線に一切当たることなく２ヶ月ほど過ごせば、理論的にはシ
ミはなくなることになりますが、現実的には無理ですので、いかにそのような
状態に近づけるかということになります。
つまり、まずはメラニンの生成を抑えるということ、そしてターンオーバーの
機能を高める、さらに肌の中にある黒色メラニンを酸化させないようにするこ
とで色を薄く（無色化）することができるのです。
このようにシミができるメカニズムと、シミが治る仕組みを知った上で、その
目的のために何をするかということなんですね。
例えば、シミの無色化に有効なのがビタミンＣと言われていますので、その目
的にはビタミンＣの補給といった感じで、サプリメントなどを利用するのです。
何も知らずにシミができたから、スマホで見つけたサプリを飲んだ、というの
では、偶然性に期待しているようなもので、成功する確率はとても低いのです。
シミを治す方法としては、「紫外線対策」「ビタミンＣやビタミンＡ、ビタミ
ンＥの摂取」「規則正しい生活習慣」「ストレスの解消」「美白化粧品の使用」
などをどこまで実践できるかということになるのです。
