１．体の若返りは血管から

人の体の老化は血管から始まると言われるように、体の状態はその
まま血管の状態でもあります。
 
つまり、肌が老化するとシワやシミができるように、血管が老化す
るとさまざまな病気を引き起こし、それも生命に直接かかわるよう
な重篤な病気に直結しているのです。
 
　　　　
 
しかも、シミやシワと違って、血管の老化はほとんどの人が気付か
ないまま進行し、そのまま放置されている場合が多いのです。
 
このように血管が老化した状態を「動脈硬化」というのですが、意
外に言葉は知っていても、その内容まで詳しく知っている人が少な
いことも放置されやすい理由の１つなのです。
 
特に、「老化」という言葉で、お年寄りというイメージがあるかも
知れませんが、血管の老化という意味では、子供の頃からすでに始
まっていて、３０代、４０代の頃には、ほとんどの人が動脈硬化の
状態になっているとも言われています。
 
また、ある程度の知識がある人でも、自分は悪玉コレステロール値
がそれほど高くないから大丈夫といった判断をする人も多いのです
が、確かに悪玉コレステロールは動脈硬化の原因になりますが、そ
れだけが動脈硬化を起こす原因という訳でもなく、肥満、高血圧、
高血糖、善玉コレステロールが少ないなど、さまざまな危険因子の
複合的な原因で引き起こされることが多いのです。
 

 
この辺の複雑な係り方からも、動脈硬化の判断がつきにくいという
原因にもなっているのですが、いずれにしても人生の中盤からは、
自分にも必ず動脈硬化が進んでいるという注意が必要になります。
 
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２．動脈硬化リスクの減らし方

動脈硬化のリスクを減らす最優先課題は、肥満解消、特に内臓脂肪
型肥満を解消することが大切です。
 
いわゆるリンゴ体型と言われる、ウエストの周囲が太くなってきた
ら内臓脂肪が増えている可能性が高く、食事や運動を通して肥満の
解消に取り組むことが大切です。
 
　　　　
 
内臓脂肪は、高血圧、糖尿病、脂質異常症などの改善にも役にたつ
ため、積極的に改善に取り組むべき対策の１つです。
 
誰でも知っていることですが、動物性脂肪を減らし、野菜を増やす
ことや、ウォ―キングなどの軽い運動から始め、禁煙を心がけると
いった、知っていながら実践できていないことから、まずは始めて
みることが大切な心得です。
 
また、近年ではサプリメントのようなものではなく、動脈硬化対策
のための医薬品も、数はまだ少ないですが開発されていますので、
多少焦りを感じるような人は、そのようなものを利用するというの
も正攻法としておすすめできます。
 
動脈硬化の症状が現れやすいのが、脳、心臓、足と言われていて、
脳の症状としては、めまい・頭痛・耳鳴り・言語障害・手足のしび
れや無力感などがあります。
 
心臓の症状としては、ちょっとした動きでも動悸や息切れが起き、
疲れやすくなります。
 
足の症状としては、足が冷える・歩いているだけで太ももの裏側や
ふくらはぎに痛みを感じる・足を引きずる・じっとしていても痛い・
軽い刺激でも傷になったり化膿して治り難くくなる、といったもの
があります。
 

 
もうすでに、体験しているという人は、それこそ早急な対策が必要
なのは言う間でもありませんが、まだそこまではと思っている人で
も、早目の対策で血管の老化を遅らせることは、健康にも美容にも
まちがいなく良い効果が現れることは事実ですので、今この瞬間か
ら始めるという気持ちで血管の若返りを始めてみて下さい。