1.膝が崩れる症状とは
歩いているときに急に膝がガクンと崩れる、手すりなしでは怖くて階段の上り下りができ
ないといった悩みはありませんか。一瞬、そのような症状が見られても、そのあとは何事
もなかったように普通に歩けることから、運動不足で足の筋力が衰えただけかもと思って
病院へ行くほどでもないと放置されることが多いかも知れません。

もちろん、そのようなケースもあるかも知れませんが、私たちが歩くときに使う筋肉の働
きから考えてみると理解しやすいと思います。歩くとは、足を前に出して地面につけるこ
とで、そのときに膝が曲がってしまうと膝崩れの状態になってしまいます。この膝が曲が
らないように支えている筋肉が内側広筋です。
内側広筋は、太ももの前側にある大腿四頭筋の一部で、膝を伸ばす運動をするとき、最後
の膝を伸ばしきるときに活躍して膝が曲がらないように支える働きをします。なので、こ
の筋肉が疲労してくると、筋肉に力が入りにくくなったり、反応速度が遅くなったりして
膝崩れの症状を起こすことになるのです。
登山をしたことのある人は経験験したことがあると思いますが、一生懸命山に登った後、
下山するときに膝がガクガク震えたり(膝が笑うと言います)、膝がガクっと崩れるよう
な症状が見られることがよくあります。それが内側広筋が疲労したときに現れる症状です。
そして、この筋肉が疲労すると、膝関節の内側に痛みが出ることもあります。たいていの
人は膝関節の不具合を疑いますが、実は内側広筋の疲れである場合も少なくありません。
そのようなことも含めて、膝に変調を感じたときに試してみて欲しいのが内側広筋のコリ
をほぐす方法です。
2.内側広筋の回復方法
内側広筋の疲労を解消する最も簡単な方法は、マッサージです。膝頭から大腿四頭筋に向
かって軽くマッサージをしてみて下さい。慣れてくれば、正確な場所(ツボ)も分かって
くると思いますが、初めから完璧を求めず、とりあえずは心地よく感じるところをやさし
くマッサージするだけでもかなりの効果が期待できます。
椅子に座って、手を広げて膝の内側(親指)と外側(薬指・小指)を軽く掴みます。そこ
から、掴んだ指に少し力を加えて軽く大腿四頭筋に向かって揉み上がります。指圧師のよ
うに、いずれはツボに気付くことがあると思いますが、まずは心地よく感じるところを2
~30回マッサージしてみて下さい。

次は、内側広筋のストレッチです。床にうつ伏せになり、左足を曲げます。左手で左足の
甲を持ち、かかとをお尻に近付け、30秒間キープ。逆の足も同じように行います。
これだけですが、決して無理のないようにして下さい。これ以外にもさまざまなストレッ
チ方法がありますので、各自で探してみて、気に入ったものがあれば適宜取り入れてみて
下さい。
内側広筋を含む大腿四頭筋が正しく作用する環境が整えば、おおよそ膝周辺の不調も改善
されることが多いようです。膝が痛いと病院へ行く、そこで注射を打つ、それでもダメな
ら手術をするといった治療をしている人は、その前に、ちょっとだけ内側広筋を回復させ
る運動を試してみることをおすすめします。
