老人性色素班とは
老人性色素班というのは、主に太陽を浴びることで色素が沈着してできるシミのことで、
名前の通り、加齢とともに生じやすくなり60代以降に多く発生します。しかし、もっと
若い世代でもこのシミが認められることもありますので絶対的なものでもありません。
シミの話と知って見ておられるからには、すでにシミの悩みがあるのだろうと思いますが、
老人性色素班(シミ)そのものは、特に健康に問題があるということもなく、主に美容上
の悩みだろうと思われます。そして、レーザー治療までは考えないけれど、できるものな
ら何とかしたいということではないでしょか。
他にもいろいろなシミがありますが、シミの悩みの代表が老人性色素班ですので、今回は
ここに絞ってみたいと思います。
老人性色素班は、角化細胞(皮膚の表面の細胞)にできる良性の腫瘍です。というと何か
怖いように感じられるかも知れませんが、手にできるマメのようなもので、それ以上何も
起こりません。角化細胞が紫外線に当たることによる自然の現象ですが、そこにメラニン
の産生が増加することで色素として認識され、加齢による代謝機能の衰えが加わり、色素
が沈着したものをシミ(老人性色素班)と呼んでいるのです。
当然、紫外線に当たる時間の多い「顔」「手の甲」などに多く発生することになります。
大きさは、数ミリから数センチの大きさのものが多いようです。
よく似たシミに肝斑というものがありますが、こちらは皮膚の摩擦・紫外線・ホルモンの
関係でメラノサイトが過剰に作られることにより発生するもので、腫瘍でないところに違
いがあります。
ただ、皮膚色素の色が全体に不均一であったり、周囲の皮膚との境界が不鮮明であったり、
色素部位が盛り上がったりしているような場合は、悪性黒色腫と呼ばれる悪性腫瘍である
こともありますので、皮膚科の診断を早めに受けるようにして下さい。
シミのセルフケア
皮膚科でのシミの治療は、いわゆる「レーザーによる腫瘍(シミ)の破壊」です。また肌
へのダメージが気になる場合は「フォトセラピー」というシミを薄くする治療法もありま
すが、何度も治療が必要ですし、費用も1回2万円くらいかかりますので、よほどのこと
でもなければ足が向かないと思います。
では、セルフケアとしては何が良いのかということですが、すでにハイドロキノンなどが
有名ですが、ハイドロキノンは濃度:効果:リスクの見極めが難しいところが欠点です。
そこで、セルフケアとしてのおすすめは、古くから日本の発酵食品に多く使われているの
ですでにご存じの人も多いと思いますが、麹菌が発酵するする過程で作り出す「コウジ酸」
という成分です。
麹を使う現場で働く「杜氏」さんの手が白くつややかであることは有名な話ですが、現在
はこのコウジ酸が美白成分として厚生労働省から認可されていて、美白クリームなども販
売されています。その元祖が皮膚科領域の薬品開発のトップと言われる三省製薬が販売す
る美白クリーム「デルメッド」で、今も進化し続けています。
コウジ酸は、もともとがこの製薬会社が開発した成分でもあり、日本の「美白」はここか
ら始まったと言われています。 そんな会社が直販する美白クリームでセルフケアできる
日本人はラッキーかも知れません。あなたはただクリームを塗るだけでいいのです。
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