転倒リスクを下げるバランス機能の強化方法

転倒リスクを下げるバランス機能の強化方法

《本ページはプロモーションが含まれています》

1.バランス機能とは

静止しているときや動いているときに、身体の重心を足の裏などの支持基底面内に安定し
て保つための神経筋システムのことをバランス機能と言います。一般的な筋力との違いは、
単純な筋力の強さではなく、感覚入力・運動制御・実行機能の3つの分野が連携して働く
ことで成り立つという点です。

感覚入力とは、今、身体がどのような状態にあるかという正確な情報を収集することです。
主に活躍するのは、視覚・前庭感覚(平衡感覚)・体性感覚(位置、動き、圧力など)で、
身体の現在地を知る高精度なセンサーのような働きをします。

これらの情報をもとに、それぞれの感覚情報に、状況に応じた優先順位を決定して、次に
どう動くかという運動プランを立てて(情報処理)、指令を出すのが運動制御です。

そのようにして出された指令に基づいて、実際に筋肉や関節を動かして姿勢を保つのが実
行機能ということになります。

単純に座っているだけでも、立っているだけでも、歩いているときでも、これらの3つの
要素が連携することで、バランスを保つことができているのです。

非常に複雑なシステムですが、この役割をしっかりと把握しておくことで、身体が「ふら
つく」といった現象にも、どこに問題が生じた結果であるのかが分かりやすくなります。

すると、身体がふらつく=筋力の低下⇒筋トレといった単純な発想ではなく、多角的な分
析も可能になり、より具体的な対策の仕方も見えてくることになります。

2.バランス機能の強化

身体のバランスが悪い(ふらつくなど)と感じた場合は、まずは感覚入力から点検してみ
ましょう。目を開けているときと目を閉じているときで、立った状態の安定性に大きな差
がある場合は、情報を視力に頼り過ぎているか、前庭感覚(内耳にある三半規管や耳石器)
や体性感覚(皮膚・筋肉・腱・関節などのセンサー)の機能低下によるものです。

例えば、振り返ったりして、頭を動かしたときにふらつき感がある場合は、前庭系(内耳)
の機能を調べてみる必要がありますし、やわらかいマットの上などで、極端に不安定にな
るようなら体性感覚に問題があるか調べてみる必要があります。

また、バランス機能には、情報処理をして指令を出すときに、動きを予測して先行的に姿
勢を安定させる働きもあります。これを予測的姿勢制御(APA)と言います。腕を前に
伸ばして何かを取ろうとしたとき、腕を動かす前に、体幹や下肢の筋肉が収縮して前に倒
れないようにするような動きのことです。この機能が低下すると、何かをしようとすると
ふらつくといった症状が現れます。

実行機能では、揺れに対する問題が多くなります。小さく、ゆっくりとした動きに対応す
るのが足関節で、大きく速い揺れに対応するのが股関節とされています。高齢者の場合は
これらの関節に問題がある人が多いため、足がうまく出なかったりして転倒するリスクが
高くなってしまいます。

以上のように、バランス感覚が悪いと感じたときには、どこに問題があるのかを知ること
が大切で、そこから浮かび上がった改良点を重点的に改善していくことです。加齢による
機能低下ももちろんありますが、それも含めて改善方法を見つけることが必要になります。
例えば、活動速度(日常生活での動き)を遅くすることなどは、概ねすべての問題に適う
方法ではないかと思います。