1.腰椎圧迫骨折の原因
腰椎圧迫骨折は高齢者に多く見られる骨折で、その主な原因は骨粗しょう症とされていま
す。骨粗しょう症とは、加齢などの要因で骨密度が低下する病気ですが、そのような状態
で、転倒したり、尻もちをついたりすると、その衝撃で腰椎圧迫骨折につながる可能性が
高くなるということなのです。もちろん、そうでない人も、スポーツなどの外傷や転落事
故などによって起きることはあります。

ところで、腰椎圧迫骨折とはどういう症状かというと、一般的に背骨と呼ばれている脊椎
は、頚椎・胸椎・腰椎・仙椎などの複数の椎骨が連結したもののことを言います。その中
の腰椎の椎体が圧力によって潰れた状態が腰椎圧迫骨折ということです。よく知られてい
る脊椎圧迫骨折の1つに腰椎圧迫骨折があるということになります。
初期の症状としては、腰の深部に軽い痛みや不快感を覚えることが多いようですが、見逃
しやすく、やがて痛みが強く(立ち上がったり、寝返りをうっただけでも鋭い痛みにおそ
われる)なってから病院へ行くことになります。このときには、すでに骨折が起きた後に
なりますので、その前段階「急に腰が重だるい」「立ち上がるときに軽い痛み」「前かがみ
になると違和感」「起床時の腰のこわばり」などの症状のうちに医療機関を受診すること
が大切です。特に高齢者と呼ばれる年代の人には重要なポイントになります。
もともと腰痛を患うことが多い人は、骨折との見分けがつきにくいかも知れませんが、動
くと痛みが強くなったり、背骨の一部を押すと強い痛みを感じたり、痛み止めを飲んでも
症状が改善しないような場合には、圧迫骨折を疑ってみる必要があります。
2.圧迫骨折の対処方法
腰椎圧迫骨折の治療で重要なことは、安静期間を守ることです。状態により数週間から数
か月の期間になりますが、この時期に無理に動いて患部に負担をかけると、骨癒合が遅れ
たり、慢性的な痛みの原因になったりしますので、しっかりと安静を保つようにして下さ
い。特に高齢者は、若い人にくらべて骨の修復力が低いため、治療期間が長引くことが多
いですが、焦ることなく、医師の指示に従って治療に専念するようにして下さい。
ただ、安静を続けているだけでは筋力が低下したり、骨の修復にも影響がありますので、
医師と相談して、ベッド上や室内での軽い運動の仕方の指導を受けるようにして下さい。

また、回復後には骨粗しょう症の改善にも取り組む必要がありますので、その点も含めて
医師の指導を受けるようにして下さい。特に閉経後の女性は骨密度が低下しやすいため、
骨折の有無にかかわらず、定期的に骨の検査を受けるようにして下さい。
圧迫骨折を予防するには、高齢になると、誰でも身体の機能が低下しますので、生活全般
のスピードを落とす必要があります。その上で、できれば筋力を維持したり、バランス感
覚を衰えさせないような運動やトレーニングをできる範囲で行うようにして下さい。
そして、高齢者に多いのが薬剤に頼る生活をすることです。睡眠薬や降圧剤などは、その
副作用として、ふらつき(転倒原因)や骨密度を低下させるリスクがありますので、医師
と相談して、あまり意味のなさそうな薬品の使用は控えるようにして下さい。
回復後も、根本原因である骨粗しょう症の改善に取り組むことが大切です。栄養バランス
のとれた食事やウォーキング、軽い筋トレなどを中心に、無理をせず継続することで、骨
折しない体づくりを目指すようにしましょう。