1.顎関節症の原因と症状
口を開けたり閉じたりするときに、痛みがあったり、カクカクと音がしたりして、大きく
開けることができないような症状を顎関節症と言います。原因はさまざまな要因が重なる
ことで起きると言われていて、特定することは難しいですが、上下の噛み合わせの悪さ、
ストレス、外傷、姿勢の悪さ、顎に負担のかかる習慣などと言われています。

外傷や噛み合わせの悪さは何となく理解できると思いますが、ストレスのような心理的な
要因も深く関係しているというところが複雑ですね。ストレスが溜まると、無意識のうち
に歯を食いしばったりして、顎関節に過剰な負担をかけることになります。
猫背や前かがみの姿勢は、顎や首、肩などへの負荷が大きく、顎関節にも影響を及ぼすこ
とになります。近年はパソコンによる長時間のデスクワークやスマートフォン操作などが
増えているため、顎関節症の発症リスクが高くなっていると言われています。
同じように顎に負担がかかるものに、頬杖をつく、片側で噛む、歯ぎしりなどの癖も顎関
節に負担がかかる悪い習慣とされています。
すぐに分かるようなものから、自分ではほとんど気付かないものまで、顎関節症の原因は
特定しにくいことが多いので、顎関節症らしい症状が現れたら、まずは歯科医師の診断を
受けるのが一番かもしれません。特に過去の歯科治療と加齢による歯並びの関係で、噛み
合わせが悪くなっていることも少なくありませんので、とりあえずは歯科での診察を受け
てみることで改善の糸口が見つかるかも知れません。
2.顎関節症で注意すること
顎関節症の症状が重い場合は、誰でも病院へ行くと思いますが、軽い場合は放置している
人も少なくありません。実際のところ、放置でも気にならないところまで症状が緩和する
こともありますが、その際にも、意識して生活習慣を見直すなどして、症状の緩和ととも
に将来の再発予防にも努めるようにすることが大切です。

要点は、顎に負担がかかるような生活習慣を改めることです。硬い食べ物を控える、姿勢
を正す、ストレスを解消することなどが基本になります。
無視し続けると、将来的には顎関節の慢性的な痛みが現れることになったり、関連する筋
肉の緊張から慢性的な肩・首こり、頭痛、耳の痛みなどの原因になったりします。
さらに、顎関節やその周辺の軟骨が損傷されて、変形してしまうようになると、顎関節が
正常に動かなくなって、食事や会話などの基本動作がスムーズに行かなくなることもあり
ます。また、そのような状態が慢性化することで、社会的な活動や仕事にも影響が出て消
極的になったり、それが原因でストレスや不安心理が増大して精神的な問題に発展するこ
ともあります。
考えられているのが、自分では意識していないところで起きている「歯ぎしり」や「食い
しばり」による顎関節への負担です。病院へ行けばスプリント療法で、マウスピース型の
治療装置の装着で歯や顎関節への負担を軽減させる方法がすすめられますが、初期の顎関
節への負担軽減や歯ぎしり・食いしばりによる刺激の緩和には、市販のマウスピースでも
十分効果が期待できますので、特に歯ぎしりを指摘されているような人にはおすすめです。