１．視力が低下する原因とは
視力低下の原因は、遺伝や生活習慣による影響が大きいと言われていますが、一般的に、
遺伝によるものは小学校の低学年ごろから視力の低下が見られ、生活習慣によるものは小
学校の高学年ころから視力の低下が見られるケースが多いと言われています。
特に、近年はパソコンやスマートフォンの普及で、目を酷使する環境になっていて、若い
うちから視力の低下が起きることが多くなっていると言われていますが、このような生活
習慣による視力の低下には、簡単なトレーニング方法を実践することで、ある程度の回復
が期待できると言われています。例え期待通りでなくても、視力低下の進行を防ぐために
も役に立ちますので、ぜひ覚えて、自宅やオフィス、学校などでも取り組んで頂きたいと
思います。
そこで、視力が低下する原因ですが、近視・遠視・老眼に分けられていますが、近視とは
水晶体で屈折した光が網膜の手前で焦点を結ぶ状態で、近くの物はハッキリ見えますが、
遠くの物が見えにくい状態、遠視とは網膜より後ろで焦点を結んでしまう状態で、近くも
遠くもハッキリ見えない状態、老眼とは目のピント調整能力が低下する状態で、遠近（距
離差がある）の物を見るときに、ピント調整に時間がかかるようになったり、近くのもの
が見えにくくなったりする状態になることです。
ただし、生まれつき眼球が小さいことが原因の「軸性遠視」や、レンズの調整力を越えて
目が大きく成長することが原因の「軸性近視」は遺伝の影響が大きいため、あまり効果は
期待できません。また、白内障や緑内障など目の病気による視力低下にも効果は期待でき
ません。
２．視力回復のトレーニング
視力回復のためのトレーニングは、疲れ目や眼精疲労が中心になります。つまり、毛様体
筋・外眼筋の働きを正常にもどし、ピントを合わせやすくするためのトレーニングです。
その方法は、遠近体操法（遠くと近くを交互に見る）、遠方凝視法（遠くの１点をじっと
見つめる）、視点移動法（視点を移動させる）の３つです。
遠近体操法のやり方は、親指の爪に小さな文字「Ｃ」を書きます。近視の人は、両眼でハ
ッキリ見える位置からスタートし、文字がボンヤリする位置まで腕を伸ばし、そこから元
の位置にもどします。遠視の人は逆で、文字がボンヤリする位置からスタートし、文字が
ハッキリ見えるところでもどします。伸ばすときは１秒間、もどすときは３秒間くらいを
目安にして下さい。１回３セットを１日に２回行います。親指にピントを合わせて１０秒
間見つめ、続いて遠くの物を１０秒間見るという方法もあります。
遠方凝視法は特に説明の必要もありませんね。遠くの１点をじっと見つめるだけです。パ
ソコン作業などの合間に、ちょっと遠くを眺めてみるといったことでもかまいません。
視点移動法とは、時計を使ってみると良いかも知れません。正面の時計に向かって、頭を
動かさないで、眼だけで１２→中心→６、９→中心→３、１・・・１２まで１文字ずつゆ
っくり追うように見ます。
目が疲れたかなと思ったときに適宜追加してみて下さい。また、最近は超音波で目のケア
をするという方法もあるようです。多少費用がかかりますが、なかなか良いという話もよ
く聞きますので、余裕がある人は試してみても良いかも知れません。
