１．口臭の原因とは
本人や周囲の人が不快に感じる呼気のニオイのことを口臭と言いますが、日本人の約８割
の人が口臭を自覚しているといいます。しかし、実際にそうであれば、私たちはどこにい
ても悪臭（口臭）に悩まされることになりますが、現実はそういうものでもありません。
では、なぜそのように多くの人が口臭を自覚しているのかと言えば、それは歯周病などの
特別な病気（口臭の原因）をもっていない人でも条件が整えば口臭が強くなるからです。
強くなるということからも分かるかと思いますが、本来誰にでも口臭はあり、それが気に
なるほど強いかどうかというだけのことなのです。
口臭とは、剥がれ落ちた粘膜や食物に含まれるタンパク質が、口のなかに生息する細菌に
より分解・発酵されるときにでるガスのニオイです。しかし、この細菌は唾液が多い環境
では増殖しにくくガスも発生しにくいのですが、口の中が乾燥すると増殖してたくさんの
ガスを発生させることになります。さらに、浄化作用が低下した状態では、そのニオイも
濃縮されて強くなります。そのような状況の代表的なものが「朝起きたとき」で、誰でも
一度はこのときの自分の口臭を意識したことがあると思います。
他にも、長時間にわたり誰とも話さず、何も食べずに黙々と仕事をしているときや、緊張
する会議や疲労などで、唾液の流れる量が減っているようなときに口臭が強くなります。
このように、条件が整えば口臭は誰にでも発生するものなのですが、たまたまそのような
ときに自分の口臭に気付き、それがずっと持続しているかのような気持ちになっているこ
とが、口臭の悩みになっている人も少なくありません。
２．口臭の悩み対策
歯周病など、あきらかに口臭の原因となるような病気などがない場合、そのニオイの強さ
に多少の差はあっても、口臭は誰にでもあり、他の人にはあまり影響がないレベルのもの
であることが多いのです。特に、常に口臭を気にしているような人は、一般的なレベルよ
り口臭の少ない方の人に多いような気がします。
なので、まずは「口臭は誰にでもある」と思うことです。あとは口臭で悩んでいる人なら
すでにやっていると思いますが、食後の歯磨きやうがいをして、できるだけ口の中が乾か
ないようにすることです。緊張する場面では「飲料水を持参」したり、仕事中でもたまに
電話をしたり、お茶を飲んだりして口を潤すようにすることです。また、口臭に気付いて
いない人に多いのが「昼食抜き」による口臭ですので、忙しいときでも昼食はとるように
しましょう。
要は、口内を清潔にし、乾かないようにすれば、かなりの確率で「口臭のない人」に分類
されると思いますが、それでも心配ならオーラルケアと爽やかな息のために開発されたと
されるタブレットなどを含んでおくと良いかもしれません。この場合でも、不自然な香り
のものではなく、スッキリした印象を与えるようなものを選ぶようにしましょう。
当然のことながら、口臭の心配をしている人なら、ニンニク・アルコール・タバコなどは
避けるようにし、疲労・ストレスなどをためないように、規則正しい生活に適度な運動、
十分な睡眠をとるようにして、心身が健康であるような生活を心がけることで、必要以上
に口臭を意識することもなくなることが多いようです。