１．血行不良と便秘の関係
血行とは、体の血のめぐりのことです。つまり、栄養や酸素を全身に運び、老廃物を排除
する働きの中心になるものです。なので、血行不良になると栄養や酸素が行き届かない上
に、老廃物も蓄積されて、さまざまな体調不良を引き起こす原因になります。
血行不良で引き起こされる体調不良で良く知られているのが、冷え、肩こり、むくみ、生
理不順、自律神経の乱れなどですが、意外に知られていないのが便秘です。
血液のめぐりが悪くなると、腸の血行も悪くなります。すると腸内の運動も悪くなり便が
溜まりやすくなります。この場合、特別な原因が見つからないため、機能性便秘というこ
とになりますが、機能性便秘と言えば、生活習慣の乱れやストレスなどにより腸の働きが
低下して生じるタイプの便秘ということになります。
すると、食物繊維を中心とした食事内容を見直したりして腸内環境を整えようとするのが
一般的な傾向です。それで便秘が解消されれば問題ないのですが、慢性的な便秘の場合の
多くはそれほど単純なものではありません。いろいろやってみたけれど、便秘の症状が期
待通りに改善しないという人は、いちど血行不良に目を向けてみると良いかも知れません。
便秘とともに、慢性的な肩こりや冷えを自覚している人は、まずは血行不良の改善を考え
てみることをおすすめします。特に「座り過ぎ大国」と言われるように、座っている時間
が長い日本人に多いのが血行不良で、その延長線上にさまざまな不調が起きていることが
かなり多いのです。
２．血行不良の改善の仕方
血行不良になる原因の主なものは、運動不足と食事内容です。デスクワーク中心で動く機
会が少なく、仕事に追われて簡素な食事で済ませてしまうといった人は、自分でも気付か
ないうちに血行不良になっていることが多いと言われています。
エコノミークラス症候群という言葉で血行不良の危険性を知った人も多いと思いますが、
何も飛行機の中だけの問題ではありません。仕事中でも、十分な食事や水分を摂らずに長
時間同じ姿勢を続けていると血行不良は起こります。それが毎日続くと、慢性的な血行不
良状態にあることになります。
血行不良を改善するには、まずはこまめに体を動かすことを習慣化することです。仕事中
でもストレッチ運動をしたり、できるだけ乗り物を控え歩くようにします。時間がある人
はウォーキングなどを取り入れると、血行不良とともに便秘の大きな原因の１つであるス
トレスの解消にもなりますので、おすすめです。
食事内容は、便秘の悩みのある人はよくご存知だと思いますが、腸内環境を良くする食品
（食物繊維・乳酸菌など）を多く摂ることと、糖質や脂質を控え、水分不足にならないよ
うに注意することです。入浴は血行促進に効果的な方法ですので、湯船に浸かって温まり
ましょう。血行促進には半身浴もおすすめの方法です。
また、もともと貧血気味の人は、そちらの治療もする必要があります。病院で治療を受け
ている人は医師の指示に従って治療することになりますが、軽度の貧血で何もしていない
人は、鉄サプリだけでも飲むことをおすすめします。
血行が良くなると、便秘だけではなく、さまざまな不調が改善されることが多く、生活ス
タイルを少し変えるだけでも血行は良くなりますので、ぜひ今日から始めてみて下さい。
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