1.大豆は薬にも毒にも
大豆は体にいいという説は古くからあり、特に女性の更年期からは
女性ホルモンのエストロゲンの代わりを果たすと言われ、抗ガン物
質としても高い働きがあるといった具合に常に人気の食品として不
動の地位を得ています。
しかし、これらのほとんどは、そのメリットを活かして製品化した
商品を販売するためにの努力によって築き上げられたものであり、
もちろんそれらのメリットは嘘ではありませんが、そのデメリット
については、あまり語られることもありませんでした。
例えば、女性の更年期障害の軽減や骨粗しょう症、乳がん予防とい
ったことに大豆イソフラボンが良いといったことは嘘ではないので
すが、だからと言って、過剰摂取は記憶喪失につながるリスクがあ
るということは伏せられています。
また、血管の腫瘍化を遅らせる働きがあるということから、抗ガン
効果が先行していますが、それもガン細胞に対してはそうであって
も、正常な細胞にも同じ影響を及ぼすため、日常的に大量に摂取す
ることは、むしろ正常細胞の酸欠状態を誘い、逆にガンになるリス
クすらあるのです。
では、大豆は必要ない食品なのかというと、決してそういうもので
はなく、きっちりとした摂取量を守って、他の食品などとバランス
よく食べることで、大豆本来の効果がもたらされると言えます。
2.大豆の正しい摂取方法
更年期症状やガン対策になるからと、大豆ばかりを大量に長期間に
わたり摂取していては、むしろ逆効果ということも十分考えられま
す。
そこで、その適切な量とはどれくらいなのかということになるので
すが、国の規定では大人1日の摂取量が30mgで、一般的な基準
は体重1kgにつき0.5mgということになっています。つまり、
体重60kgの大人の摂取量が国の30mgということになってい
る訳ですね。
ただし、これはかなり余裕をもった数字なので、少しばかり超えた
からといって大騒ぎするようなことでもありませんが、連日にわた
り、この基準を大きく超えて摂取するというのは、やはり問題があ
ります。
では、理想的なイソフラボンの摂取方法はというと、味噌や納豆な
どの発酵食品から摂取するのが良いとされています。
その理由は、日本の伝統的な発酵食品は、イソフラボンを減少させ、
体内の微生物のバランスを整える働きがあり、消化、吸収、免疫力
の強化に役立つほか、ガンの予防効果もあると言われているのです。
しかし、肝心の発酵大豆が嫌いという人も少なくありませんので、
その場合は、大豆発酵食品と同じイソフラボンアグリコン30mg
に、食物繊維や18種類のアミノ酸、ビタミンDなどを含んで、ま
さしく発酵食品の見本のような成分配合のサプリメントがお役に立
つと思います。