１．便秘解消にファスティング
最近、何かと話題になるファスティング（断食）ですが、便秘解消の切り札としても使え
ると言われています。何も食べないなら、よけいに便秘になるのではないかとも思います
が、実はそれも正論で、方法を間違えればそのような結果になることもあります。
しかし、ファスティングは便秘を解消するためにやるのではなく、一定の期間、固形物を
食べないことで腸内環境が整い、結果として便秘も解消するということなのです。
固形物というのは、消化・吸収に多くのエネルギーを消費する大変な作業で、その作業を
一時的に停止することで、胃腸をはじめとする消化器官が休息をとることができ、余った
エネルギーは体の回復に使うことができます。つまり、内臓が回復して体のリズムが整う
ことで体調も良くなるのです。
便秘に関して言えば、ファスティングにより胃腸の機能が回復することで、元気を取り戻
し、消化・吸収が活発になります。胃・腸の働きが活発になれば自律神経も整い、腸のぜ
ん動運動も活発になりますので、便秘の解消が期待できるということなのです。
腸内環境が改善されることで、免疫細胞の約７割が集まっていると言われる細胞の機能も
アップし、自律神経の働きが良くなることで血行も良くなり、断食により蓄積された老廃
物や毒素も排出する力が強くなるため肌の調子も良くなります。
ファスティングには、おおよそ健康的な生活のための要素がすべて含まれていますので、
便秘解消であれ免疫機能の強化であれ、何か気になるところがあればやってみる価値は十
分にあるようです。
２．ファスティングの活かし方
いきなりファスティングを始める人もいますが、より成果が期待できるように少しずつレ
ベルアップしていきましょう。仕事を持っている人は、まずファスティングをする時間が
ないという問題からクリアしなければなりません。
まずは「間欠的ファスティング」に挑戦してみましょう。これは１日のうちに１６時間程
度は何も食べない時間（空腹時間）を作る方法です。生活をファスティングに合わせるの
ではなく、ファスティングを生活に合わせることができるので取り組みやすいというメリ
ットがあります。また、本格的なファスティングのときの「準備期」や「回復期」にも取
り入れることができ、より効果を上げることも期待できる方法です。
ファスティングは期間にかかわらず、食事に含まれる水分を取り込むことができないため
水分が不足することが多くなりますので、水分はむしろ多めに摂ることが必要です。特に
便秘解消が目的である場合は、腸内環境は整っても水分不足で便秘になることもあります
ので要注意です。軽い運動も実施すればより効果的ですが、あまり激しい運動は低血糖や
貧血になる踊れもありますので、体を弱らせない程度の運動にしましょう。
何となく自信がついてきたら、いよいよ本格的なファスティングを計画してみましょう。
断食だから何も食べなければ良いだけと考える人が多いですが、失敗しないためには、正
しい知識と方法に従うことが大切です。だからと言って、いきなり断食道場などはどうか
と思う人には、まずは自宅で１日ファスティングをおすすめします。これによりファステ
ィングの内容、効果の全貌が見えてきます。
そして、効果を確認出来て、さらに上を目指したいと思ったら、積極的に計画を立てた上
で、３日ファスティング、７日ファスティングに挑戦してみましょう。実際にやってみる
と、それぞれに奥深い体験ができることは間違いありません。
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