１．ワキガの本質を知る
ワキガは汗が原因で、汗をかく汗腺はエクリン腺、アポクリン腺の
２種類があります。というようなことは、ワキガ対策をしようと思
っている人なら常識かも知れません。
で、エクリン腺というのは、全身に分布している体温を調整するた
めの役割がある、無色・無臭のサラリとした汗なんですね。
一方、アポクリン腺は、ワキ、乳輪、外陰部（デリケートゾーン）
などのごく限られた場所に存在していて、脂質やタンパク質、アン
モニアなどを含んでいるベタつき感のある汗で、こちらが「ワキガ」
の原因となる汗なんです。
汗そのものは無臭なのですが、皮膚の表面に生息する常在菌と一緒
になることで、ワキガといわれる独特のニオイを発することになる
のです。 そして、そのニオイがエクリン腺から出るサラサラの汗
に乗って蒸発すると、周囲の人にもニオイが届くというのがワキガ
の正体なのですが、当然のことながら、アポクリン腺のある限られ
た場所以外でワキガが発生することはありません。
そして、アポクリン腺の数は生まれたときからずっと同じで、特に
ワキガを感じる思春期の頃に増えるという訳でもありません。
ワキガが気になり始めるのは、第二次成長期の頃で、男性ホルモン
や女性ホルモンが増えることで、これまでのホルモンバランスが変
化し、アポクリン腺の活動も活発になる結果ということです。
特に、この頃の女性は、精神的にも不安定な時期で、ニオイの悩み
も深刻に受け止める人が多いようですが、古くからワキガの女性は
モテルと言われているように、ワキガはいわゆるフェロモンの一種
と言われているんですね。
古代の美女というと、必ず出てくる中国の楊貴妃も「とても香しい
体臭をしていた」と記されていて、その体臭というのがワキガのこ
とで、古代の人には、ワキガは魅力的なニオイと捉えられていたと
いうことになる訳です。（笑）
とは言っても、ニオイの捉え方はともかく、現代社会の一員として
生活する上では、やはり他人の反応が気になることには、それなり
の配慮も必要であると考えるのが普通ですよね。
２．ワキガの対策をする
ワキガは、アポクリン腺の数に関係なく、活発に活動しているかど
うかの問題なのです。つまり、アポクリン腺を活性化させてしまっ
た理由を考えてみることなんですね。
本来、日本人というのは、それほど体臭の強い人種ではなかったの
ですが、近年の欧米化した食生活がアポクリン腺を刺激する原因に
なっていると言われています。 つまり、脂っこい動物性タンパク
質中心の食生活より、日本伝来の和食がワキガ対策としては理想の
食事であるということになります。
なので、まずは和食中心の食生活を始めることがワキガ対策として
の第一歩かも知れません。
そして、これはあらゆる身体的な悩みの症状で言われることでもあ
りますが、疲労やストレスはワキガでも同じく原因になります。
さらに、それをお酒や喫煙で紛らわせようとすると、それもまた原
因の１つになってしまいます。
ところで、同じ汗をかいていても、あまりワキガにならない人もい
るということをご存知でしょうか？
もちろん対策がよく出来ているということかも知れませんが、それ
を除いても、基本的にニオイの少ない人もいるのです。
そのような人は、普段から運動などを通して汗をかく習慣があって、
体内にあまり老廃物が溜まっていないとか、シャワーだけではなく、
湯船にしっかり浸って汗をかいたり、清潔にしたりして雑菌が繁殖
しにくい状態であるとかいうことも理由として挙げられています。
なかでも、雑菌が繁殖しにくい環境を作るということが一番重要な
ポイントであると思いますよね。そこで、よくよく調べてみると、
ニオイの少ない人達の間でよく話題になっているのが「チュラリア」
という薬用デオドラントです。お風呂上りに塗るだけで１日中快適
といいますから、あれこれ面倒なことを考えるのは嫌いという人に
は向いているかも知れません。
