鼻水が出るしくみ
鼻水とは何かということを真剣に考えた人は少ないと思いますが、ひとことで言うと、鼻
の粘膜の防御反応です。ウイルスやホコリなどの異物が鼻から吸い込まれると、鼻の粘膜
を刺激します。すると、神経や免疫系統が反応して侵入してきた異物を外に出そうとしま
すが、その排出手段として鼻水を分泌するのです。
その典型的な例が、スギやヒノキ、ハウスダストなどの異物によるアレルギー性鼻炎、風
邪のウイルスなどによる急性鼻炎ですが、他にも温度差やストレスなどの刺激によると思
われる血管運動性（本能性）鼻炎や風邪などで引き起こされた炎症が副鼻腔に広がって起
こる急性副鼻腔炎、そこに細菌が感染して慢性的に症状を繰り返す慢性副鼻腔炎（蓄膿症）
などがあります。
血管運動性（本能性）鼻炎などは、そもそも原因が良く分っていないので、病院へ行って
もあまり効果は期待できませんが、しばらく様子を見た上で、日常生活で無視できないほ
ど鼻水が出て困るというような場合は、早めに医師の診断を受けるのが賢明です。
また、高齢者に現れる加齢性（老人性）鼻炎というのもありますが、こちらは加齢による
老化現象で、鼻や喉の機能の低下が原因です。粘膜の水分吸着量が弱くなり、保水能力が
減ったことが原因です。血管運動性鼻炎と症状もよく似ていて、病院で診察をしても、特
別な原因が見られないことが多い鼻炎です。
鼻水を止める方法
とりあえずはマスクをしてみましょう。花粉などのアレルギー物質や風邪のウイルスには
効果がないとも言われていますが、マスクで鼻の粘膜の保湿・保温をすることで症状が緩
和されることがよくあります。特に血管運動性鼻炎や加齢性鼻炎の場合は効果が期待でき
ます。また、例えウイルスがマスクを通して侵入してきたとしても、鼻の粘膜が保湿・保
温されている状態では感染しにくいということは、どんな学説よりも実際に経験している
人が多いのではないでしょうか。
風邪の症状がハッキリしている場合は、市販の風邪薬などを早めに飲み、安静にして早く
治すように努めることです。日頃から生活習慣が乱れている人は、これを機に生活習慣も
改め、体力や抵抗力をつけることが以後の風邪対策としても重要になります。
花粉やダストによるアレルギーは、もうご存知のように、何をしてもあまり効果は期待で
きませんが、病院へ行くと抗ヒスタミン剤が処方されますので、一応症状は治まります。
しかし、眠くなったり、集中力が低下したりという、お馴染みの副作用もありますので、
飲めば良いというものでもないんですね。アレルギー症状による鼻水には、抗生物質ほど
強力ではありませんが、副作用がないという点で人気があるのがべにふうき茶です。
気になる人は試してみることをおすすめします。
血管運動性鼻炎や加齢性鼻炎など、原因のハッキリしない症状の場合には、昔から漢方薬
が効果的と言われていますが、まさにその通りで、西洋医学では原因の分らない病気の治
療法はないとされていますが、東洋医学はそのような病気を得意としていて、この種の鼻
炎も、まずは血のめぐりを整え、体全体のバランスを改善することで、不調を取り除いて
問題を解決しようとします。この場合に使われる漢方薬が当帰芍薬散料です。
現在の自身の症状に合わせた対策が必要ですが、周期的に同じような症状で悩んでいる人
は、まずは予防をすることです。生活習慣を改善したり、適度な運動で血流を改善したり
自律神経を整えることを心掛けるようにします。べにふうき茶や当帰芍薬散料は、そのよ
うな予防段階から併用することが、もっとも有効な活用方法になります。
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