1.隠れ脱水の症状とは
隠れ脱水とは、体に必要な水分が減って、脱水症の一歩手前の状態のことを言います。冬
に多く発生しやすいと言われていますが、それは喉の渇きや乾燥を感じていなくても、い
つのまにか脱水が進行しやすいためで、特に冬季限定の症状という訳でもありません。
なぜ冬季に起きやすいかと言えば、寒さであまり喉が渇かないことや空気が乾燥している
こと、暖房による室内の湿度低下などで、体内の水分が減少しやすい状態であるにもかか
わらず、汗をかくことも少ないため水分補給に関心が向かないためです。

隠れ脱水は外から見てどこかおかしいと感じるようなものでもありませんが、自覚症状と
しては、口の中が渇く、皮膚がかさつく、倦怠感がある、頻尿などの症状があります。
隠れ脱水が進行すると、血液濃度が上がり、血液ドロドロという状態になります。これは
血液の循環が悪くなるだけではなく、心臓の負担も大きくなります。つまり、心疾患や動
脈硬化のリスクが高くなるのです。また冬の寒い時期には、血管が収縮して血圧も上がり
気味ですので、脳梗塞などの脳血管障害や心血管疾患などが発生しやすくなります。
特に高齢者の場合は、体の水分調節機能が低下して脱水症状に気付きにくく、体内の水分
量も減少傾向にあるため、少しの脱水状態でも症状が悪化しやすいと言われています。短
時間で体重が減る、尿の色が普段より濃い、病気でもないのに37℃程度の微熱があると
いったときには、隠れ脱水が進行中かも知れません。
2.隠れ脱水の対処方法
隠れ脱水の疑いがある場合は、常温の水や白湯を摂取するようにして下さい。また、脱水
症状が出ていない場合でも、予防のために、こまめな水分補給をするようにして下さい。
最初のうちは、小さなコップで、1時間ごとに水を飲むといった感じで、水分補給を習慣
化すると良いかも知れません。

次に、室内の湿度が50~60%程度になるように加湿器などで調整したり、食事も水分
を多く含む野菜や、スープメニューを加えるなど、日頃から工夫してみましょう。また、
キウイフルーツが手に入る場合は、塩分を加えて食べると、糖質・カリウム・マグネシウ
ムも摂取できる「食べる点滴」が出来上がります。塩の量はキウイ1個に0.5gです。
リットルに、食塩3g、砂糖30gを入れて作ります。レモンなどの果汁を加えると飲み
やすくなります。私は年中、経口補水液を用意していますが、1年に1回ぐらいは有って
良かったと思うときがあります。
軽度の脱水症で見られる症状は、頭痛、倦怠感、立ちくらみ、食欲不振などですが、さら
に進行して中等度になると、めまい、嘔吐、乏尿などの症状も現れ、その後は血圧低下、
循環不全などの重篤な状態になってしまいます。また、血液がドロドロになることで、脳
梗塞や心筋梗塞のリスクも高くなりますので、できるだけ早く気付くことと、気付いたら
すぐに対処することが大切です。