1.熱い風呂の基準
ぬるめのお湯に長時間入浴というのが現在主流になっている入浴法で、美容や健康書でも
そのように書かれていることが多いようです。
その基本になっているのが、北海道大学保健管理センターから、平成16年に報告された
「入浴と各種生体機能」という論文です。

水温が38℃以上になると、心拍数・心拍出量が増加し、末梢循環系では血流量や血流速
度が増加し、42℃以上では交感神経を緊張させる作用があり、精神的にも肉体的にも活
動的な状態になってしまうというものです。高温浴では、入浴直後から血圧が上昇し始め、
脈拍は40拍ほど増え、体温も2℃ほど上昇することで、高血圧症・動脈硬化症患者や高
齢者は避けるべきである。という考え方によるものです。
一方で、42℃の高温では、10分間入浴で免疫が高くなり、低体温症の改善、メタボ予
防、不妊解消などに効果があるという研究結果もあって、37~39℃の微温浴、40~
41℃の温浴、42℃以上の高温浴のどれが良いのか迷ってしまいますね。
ただ、一般的には41℃以下の温浴・微温浴が美容や健康には善で、42℃以上の高温浴
は悪といった内容のものが多いのが実情で、それを実践している人も多いようですが、血
圧や血管系に疾患がある人、高齢者の場合を除いては、それほど問題になることもないの
ではないかというのが私の見解です。
なので、湯温そのものより、自身の体調により入浴時の温度を決めるというスタンスで良
いのかなと思います。
2.健康的な入浴法
入浴時に注意したいことは、その日の体調を考えて「何となく体調が悪いときや、リラッ
クスして寝たいようなときには」ややぬるめ(38~40℃)のお湯、「お出かけ前や仕
事・勉強前には」高温(42℃ぐらい)で10分程度の入浴でシャキッとして臨むと効果
的かも知れません。

ただ、日本人の特徴として、長湯が体に良いと信じている人が多いのですが、毎日30分
以上入浴している人に体調不良を訴える人が多いというデータもあります。
もちろん個人差はありますが、毎日30分入浴する人は約20年後、60分入浴する人は
約10年後くらいから不調を感じるようになることが多いと言われています。
どんな不調が現れるのかと言うと、だるさを感じたり、疲れやすくなるのが最初で、症状
が進むと、首が重くなる、耳の聞こえが悪くなる、耳鳴りがするといった症状が出るよう
になったり、女性の場合は膀胱炎を発症することが多くなるようです。
食事面でも、すぐに満腹感を感じて食事量が低下したり、関節のトラブル(膝折れ、靭帯
断裂、骨折、捻挫など)が起こりやすくなります。もうすでに、そのような症状が出てい
る人は、とりあえず入浴時間を短縮してみて下さい。
そこで気になる入浴時間と入浴温度ですが、入浴環境の違いがありますので参考程度にな
りますが、健康体の人で40℃→5分、不調を感じている人で38℃→2分、体力が消耗
している人で38℃→1分というあたりが目安とされています。
アラームもついていますので、不要になったら寝室で目覚まし時計として使えば、室内の
温度・湿度管理もしやすくなります。