1.ヤセ菌ってどんな菌?
ヤセ菌とかデブ菌とかって、何となく意味は理解できるものの、実際のところどのような
菌のことを言っているのでしょうか。簡単に、ヤセ菌は善玉菌とかデブ菌は悪玉菌と考え
る人も多いですが、同じ腸内に住む常在菌でも、ヤセ菌は善玉菌や悪玉菌ではなく日和見
菌のことです。
そして、この日和見菌が善玉菌の働きをサポートするとき、それはヤセ菌と呼ばれ、悪玉
菌をサポートするときはデブ菌と呼ばれています。つまり、ヤセ菌もデブ菌も元は同じと
いうことです。ただし、ヤセ菌やデブ菌というのも一種類ではなく、腸内細菌全体では見
当もつかないほど多くの種類が存在しています。有名なビフィズス菌もヤセ菌の1つです
が、そのビフィズス菌だけでも、細かく分類すれば、何十種類もあると言われています。
ちなみに、ヤセ菌の総称はバクテロイデス門、デブ菌の総称はフィルミクテス門と言いう
部類の細菌で、腸内細菌全体の約9割を占めています。
で、ヤセ菌とデブ菌の違いは何かというと、カロリー摂取量に違いがあります。つまり、
同じものを食べても、フィルミクテス門の細菌の方がバクテロイデス門の細菌より多くの
カロリーを摂取する(脂肪や糖を溜め込む)のです。
例えば、同じ1000カロリーのケーキを食べても、デブ菌が3%多いと1030カロリ
ー摂取している計算になり、1日に1800カロリー摂取する人なら、1年間で3kg近
くも差が出ることになるのです。
しかし、このヤセ菌とデブ菌の割合は、常に変化しており、その構成を変える主な要因は
食事内容にあります。高脂肪・高糖質の食事はデブ菌を増やし、食物繊維の多い食事はヤ
セ菌を増やすと言われています。
同じダイエットをするなら、食べないより、食べる方が楽ですよね。そこで、食事内容を
ちょっと変えてみるだけのヤセ菌ダイエットが人気になっているのです。
2.ヤセ菌を増やす方法
まず、知っておいて欲しいのは、ヤセ菌と言われる種類の菌(ビフィズス菌など)を摂取
してもあまり意味がありません。そもそも、ヤセ菌が減っているということは、腸内環境
が乱れているということに他なりません。そんな環境を改善しないで、いくらヤセ菌を投
入しても結果は同じです。
最初にやるべきことは、ヤセ菌が棲みつきやすい環境を整えることです。その一番の方法
が食事内容を変えることです。つまり、増やしたい菌が喜ぶものを多く食べることです。
ヤセ菌の喜ぶものって何か知りたいですね。それは食物繊維なんです。具体的には、野菜、
豆類、海藻類、きのこ類などを積極的に摂ることです。逆にデブ菌の喜ぶものとは、肉類、
麺類、スイーツ・菓子類、パン類などですので、同時にこれらの摂取量を控えることです。
それが思い通りに行かないという人は、ヨモギ茶を飲む習慣をつけましょう。意外かも知
れませんが、かなり短時間で腸の具合がよくなったという話をよく聞きますし、実際、私
自身も以前から飲んでいますが、そう言われてみれば、この数年間は便秘や吹き出物とは
無縁になっています。
先日も何かの雑誌で、ヨモギはガン細胞に効果的に働きかけるといった医学的な内容の記
事を読みましたが、その真偽はともかく、体に悪いものでないことは確かですので、腸内
環境改善という目標をかかげて飲んでみることをおすすめします。
現代人の多くは、どこかに不調が生じると、病院・薬品の信者となってしまうようですが、
急を要するような病気でもなければ、昔から定評のある漢方薬や天然の薬草を試してみる
と、目からうろこということがよくあります。
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