視力回復とウォーキング
近年、世界的に近視になる人や目にトラブルを訴える人が多くなっていて、その原因もス
マートフォンやパソコンなどのデジタル機器の普及による影響が大きいというのが一般的
な解釈になっています。
長時間まばたきもせずにディスプレイを見つめていることや、ブルーライトなどが原因と
も言われていますが、それ以外にも最近の研究で明らかになってきていることに、室内で
作業することが多いため、眼軸の伸びに影響するバイオレットライトを浴びることが少な
いことも関係していると言われています。
室内で使用されている蛍光灯やＬＥＤなどにはバイオレットライトは含まれておらず、窓
ガラスでも通過しない性質のものなので、このバイオレットライトを浴びようと思えば、
日中に屋外に出るしか方法はありません。
実際、１日に２時間以上、外に出て遊んでいる子供は近視になりにくいと言われているこ
とからも裏付けられているようです。
更に、視力回復には目の周辺の血流が促進されることも必要です。目が疲れたときには蒸
しタオルなどで温めるといったことはよく知られていますが、これも目の周辺の血行を良
くすることで視力回復効果を期待するものです。
しかし、最も理想的な血流の促進は全身の血流を改善することで、そのためにはウォーキ
ングなどの有酸素運動が効果的なのです。もちろん有酸素運動だけなら特にウォーキング
に限ったものでもありませんが、バイオレットライトを浴びながら血流を改善するのに最
も適しているのがウォーキングということになるのです。
正しいウォーキングの方法
ダラダラ歩くだけでも何もしないよりはましですが、せっかくウォーキングをするなら、
やはり正しい歩き方を覚えて実践する方がより大きな効果が期待できます。
とは言っても、あれこれ条件が多すぎると、効果より嫌気がさしてきますので、まずは基
本中の基本だけを守って下さい。それは「背筋を伸ばし、自然に前方を見ながら歩く」こ
とです。背筋を伸ばすと言っても背中に力を入れるのではなく、天から頭を吊るされてい
るような気持ちであるくことです。
肘を曲げるとか、後ろ足のつま先で地面を蹴るとか、正しいフォームにこだわる人も多い
ですが、まずは「歩く習慣をつける」ことが大切です。
そして、体調や天候の悪いときは無理をせず、自分のペースに合わせて行うことが大切で、
時間や距離にこだわりすぎる必要はありません。それより水分補給や帰宅後に少し落ち着
いたら血圧を測っておくといったことの方をおすすめします。
また、バイオレットライトは一般的なメガネやコンタクトレンズでも透過しないと言われ
ていますので、安全性が確保できるならウォーキング時は裸眼の方が効果的ですし、バイ
オレットライトを透過するタイプのコンタクトレンズもあるようですので、そのようなタ
イプに変えてみるというのも一案です。
さらに、ウォーキングと合わせて目の健康のために必要なことは、メガネやコンタクトレ
ンズの度数をときどきチェックして正しいものを使用すること、デスクワークはできるだ
け明るい場所で行い毛様体筋の負担を減らすこと、長時間作業の場合は１～２時間おきに
遠くの景色を見たり、首や背筋を伸ばす運動を取り入れ、毛様体筋をリラックスさせるこ
と、余裕があれば目の栄養補給のために作られたサプリメントなども利用することです。
ウォーキングが目の健康に良いことは理解できたことと思いますが、その他にもよくご存
知のように、血行促進、脳の活性化、筋力の強化、動脈硬化予防など、健康寿命を伸ばす
ための最強の方法がウオーキングとも言われています。ぜひ今日から始めてみて下さい。
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