1.高血圧と不安心理
健康診断などで高血圧症と診断されて、すぐに降圧剤を飲んでいる人が結構多いようです
が、そのような人は何を信じ、何を恐れて、そのような心境になるのでしょうか。そもそ
も、血圧とは普通に生活していても刻々と変化していて、ちょっと階段を上がっただけで
も200くらいには上昇します。

しかし、よほど高齢で、血圧以前に身体的な問題をいろいろかかえているような人でもな
ければ、普通はそれで何か問題になることもありません。もちろん、常に200オーバー
といった状態なら、やはり降圧剤を飲む必要もあるかも知れませんが、昔の血圧基準であ
る「年齢+90」の範囲であれば、それほど心配するようなことでもないのかなと思いま
す。少しぐらい血圧が高い(140~160レベル)からといって、すぐに薬を飲むより
生活習慣を改めてみるとか、軽い運動をしてみるかするだけでも改善する可能性がかなり
あります。
一般的に、高血圧が怖いと考えている人は、動脈硬化や脳卒中、心筋梗塞などとの関係だ
ろうと思いますが、戦後まもなくの頃は食糧事情が悪く、栄養失調気味で血管も脆かった
ために、少し血圧が高いだけでも、そのような病気で亡くなる人も少なくありませんでし
た。しかし、現在はそれは少数派になっていて、むしろ、血圧降下剤による副作用のリス
クの方が高いとも言われているのです。
なので、高血圧と診断されても、よほどの高血圧でもない限り、すぐに生命にかかわると
いうこともありませんので、薬を飲む前に、少しだけでも血圧を下げるためのセルフケア
に目を向けてみて下さい。
2.血圧を下げる方法
血圧を下げるには、いろいろな方法がありますが、あまり複雑なことは結局は続かないこ
とを意味しますので、誰にでもすぐできる簡単な方法をお伝えします。ただ、血圧は毎秒
刻々と変化するものですので、同じことをしても、常に同じ数字になるというものではあ
りませんが、少なくとも、血圧とはどういう種類のものであるかが理解できると思います。
まずは、高血圧とは「年齢+90」を越えたところにあると考えることです。すると、か
なりの人が高血圧ではなくなります。実際、30年ぐらい前までは、それが基準だったの
ですから、今の基準からすれば多少高いという程度では、栄養事情が良くなった現代人に
はそれほど危険というものでもありません。むしろ、暴飲暴食・過食などによる脂質異常
から高血圧への流れの方が気になります。

そこで、高血圧を恐れるなら、腹八分目、水分補給、ウォーキングなどの有酸素運動を無
理のない範囲で心がけるようにしてみましょう。血圧のことを考えるなら、まちがっても
重量挙げなど、息をつめてリキんで心臓に負担のかかるような運動はしないことです。
血圧を測定するときや、緊張しているようなときは、深呼吸をするようにしましょう。深
呼吸は自律神経を整える効果があると言われていますので、血圧とも関係しています。
そして、あまり知られていませんが、血圧は温度の変化に非常に敏感で、温度差が10度
以上ある場所への移動は高血圧の原因になります。特に、首の後ろは温度変化に敏感な場
所ですので、冬はもちろん、夏でも冷房の効いた部屋からの移動には注意が必要です。
もっと広く考えれば、夏場に冷房で冷やされたまま、秋以降に気温が低下すると、さらに
首が冷えて、脳の血行が悪くなります。すると、脳に酸素や栄養が不足することになりま
すので、血圧を上げて脳に血液を供給しようとします。これが、寒い季節に血圧が高くな
って、脳出血が起こる大きな原因の1つと言われているのです。
血を恐れている人は、特に、11月頃からの「水分補給」「首の保温」を心がけましょう。