1.アルツハイマー型認知症の初期症状
認知症には4つの種類があり、その半数以上を占めるのがアルツハイマー型認知症です。
いわゆる「もの忘れ」というイメージの認知症です。他の3つは、血管性認知症(脳の血
管障害が原因で手足のしびれなどのイメージ)、レビー小体型認知症(幻視、手の震えな
どのイメージ)、前頭側頭型認知症(社会性の欠如のイメージ)となっています。

ここでいうイメージとは、一般的に各認知症の初期に見られる特徴的な症状で、これらの
症状に気付いたときは「もしかしたら」と疑ってみることで、認知症の早期発見につなが
る可能性が高いと言われています。
アルツハイマー型認知症は、もっとも多い認知症で、全体の6~7割を占めていると言わ
れています。脳の神経細胞が変性して萎縮していく過程で発症します。脳の神経にタンパ
ク質の一種であるアミロイドβやタウタンパク質が蓄積することが原因とされています。
つまり、不要な脳内物質が排出されず、健康な神経細胞の働きを低下させ、脳細胞を死に
至らせることで発症します。原因は加齢や遺伝に起因するという説もありますが、実際の
ところはまだ解明されていません。男性より女性に多いというのも特徴で、発症後はゆっ
くりと進行して行きます。
アルツハイマー型認知症の進行速度には個人差がありますが、発症後の平均的な寿命は8
~10年と言われています。認知症が進むと免疫も低下しやすくなるため、感染症(特に
肺炎などの呼吸器疾患)で亡くなる人が多いと言われています。
2.認知症の初期症状に気付いたときは
アルツハイマー型認知症の代表的な初期症状は「記憶障害」です。いわゆるもの忘れです
が、加齢によるもの忘れとは違って、記憶そのものが無くなってしまっている状態です。
加齢によるもの忘れは、ヒントなどの手助けがあれば思い出すことができますが、認知症
の場合は思い出すことができません(記憶が無いのです)。

このような症状を中核症状と言い、他にも判断力障害(普段の行動ができなくなる)、見
当障害(自分の現状が理解できなくなる)、実行機能障害(ものごとを順序良く考えたり
効率よく行えなくなる)、失行(長年の習慣や動作が行えなくなる)などがあります。
中核症状が現れる頃には、周囲のほとんどの人は認知症と気付いていますが、それではも
うすでに手遅れということですね。では、どの段階で判断すれば良いのかということです
が、いわゆる軽度認知症(前兆)の段階で気付くことです。具体的には「もの忘れがある
ものの日常生活に支障が出るほどでもない」という段階で、加齢による症状と軽く考えな
いで、他にも何か認知症を疑うようなところはないかを注意深く観察して、気になること
があれば病院での受診を考える必要があります。放置すれば、半数以上の人は5年以内に
認知症に移行すると言われています。
認知症は原因が解明されていないので、根本的な治療方法はありませんが、早い段階で治
療を開始すれば進行が穏やかになる可能性が高くなると言われています。
てみても良いかも知れません。気休めかも知れませんが、案外その気持ちがうまく作用す
ることも少なくありません。