1.脊椎圧迫骨折の原因と症状
脊椎圧迫骨折は中高年(特に閉経後の女性)に多い骨折で、その原因のほとんどは骨粗し
ょう症と言われていますが、若年者でも大きな外力が加わる転落事故などで発生すること
があります。

脊椎圧迫骨折とは、背骨の前方にある椎体が壊れて変形してしまう骨折です。骨粗しょう
症などで骨が脆くなっていると、尻もちをつくなど、明らかな外力が加わって痛みをとも
なう圧迫骨折や、はっきりとした原因もなく、痛みを感じることもなく、気付かないうち
に生じる圧迫骨折が起こりやすくなります。
骨強度が著しく低下していると、転倒などしなくても、中腰の姿勢をとったり、少し重い
ものを持つ、くしゃみや咳をするといった自分でも自覚がないような小さな外力でも骨折
してしまいます。本人も気が付かないうちに、圧迫骨折を多発してしまうと、背中が丸く
なり(円背)、身長が低くなりますが、それだけではなく、立ったときのバランスが悪く
なりますので、歩行困難になったり、逆流性食道炎を起こして胸焼けや呼吸困難になった
りすることもあります。
また、椎体の潰れ方によっては神経を圧迫することがあり、視力低下や下肢のしびれ、筋
力低下などの症状が現れることもあります。
50代以降で、背中に強い痛みがあったり、背中が曲がってきたりといった症状が気にな
ったときには、近くの整形外科を受診してみることで、圧迫骨折の早期発見につながった
り、予防のヒントが得られることが多いようです。
2.圧迫骨折の悪化を防ぐには
脊椎圧迫骨折のなかでも、破裂骨折(神経に障害が出る)の場合は緊急手術ということに
なりますが、基本的にはコルセットなどの装具を使って、安静を保ちながら、骨が形成さ
れるのを待つ(保存療法)ことになります。約1か月で治る見込みと言われています。
ただ、症状は治ったとしても、骨が脆く骨折しやすい状態であることには変わりありませ
んので、再発防止に気を配りながら、骨粗しょう症の治療を受けたり、積極的に骨を強化
するための行動を起こす必要があります。

まずは転倒しないように注意して生活し、無理な姿勢をとったり、重いものを持ったり、
腰に負担のかかる動作をできる限り避けるようにして下さい。そして、栄養バランスのと
れた食事を心がけ、適度な運動(ウォーキングなどの有酸素運動)をするようにして下さ
い。
きのこ類など)、ビタミンK(納豆・ブロッコリーなど)の摂取を意識し、リン(加工食
品や清涼飲料水など)、ナトリウム、カフェイン、アルコールなどの過剰摂取は控えるよ
うにしましょう。食生活に自信のない人はサプリメントなども考えましょう。
次に、骨量の増加には骨への負荷が必要です。自分に合ったスケジュールでウォーキング
などの運動と、転倒して骨折しないように体のバランスを保つ運動(下肢の筋力強化・片
足立ちなど)にも合わせて取り組むようにして下さい。