1.膝にチカラが入らない原因
ある程度の年齢になると、膝に関する悩みが多くなりますが、最近よく聞く膝のトラブル
に「膝に力が入らない」とか「膝がガクガクする」といった症状があります。最近という
からには、昔はなかったのかと考える人もいますが、正直それほど多くありませんでした。
![](https://shimadakazuo.com/kenkou/wp-content/uploads/2024/06/kk696.jpg)
このことから、その原因が現代の生活スタイルにあると考えた人は、すぐに膝に力が入ら
ないという悩みから解放される人です。一般的に、膝に力が入らないという場合は「太も
もの筋力が低下している」と考えたくなります。そして、前向きな人はスポーツジムに行
ったり、スクワットなどをして筋力を強化しようとします。しかし、頑張っても頑張って
も、なかなか症状は回復しないのが普通です。なぜなら、それは最初から目のつけどころ
が違うからです。
人間が立ったり、歩いたりするときは、「股関節周辺の筋肉」が中心になっているのです
が、膝に力が入らないと感じたときは、膝に問題があると考えてしまいがちです。もちろ
ん運動不足傾向の人が多い現代社会では、それも仕方ないことかも知れませんが、それ以
上にデスクワークなどで長時間座ったままの生活をしている人は、股関節周辺の筋力が低
下していることが多く、その1つの症状が「膝に力が入らない」ということなのです。
すると、膝の状態に真剣に悩んでいる人なら、すぐにでも股関節周辺の筋トレを始めたく
なりますよね。もちろんそれも大切ですが、膝に力がはいらないという程度なら、股関節
周辺の筋肉の緊張をほぐしてやるだけで、ほぼ改善されて行きます。つまり、事務仕事中
心の人は股関節周辺の筋力が低下しているのも事実ですが、その筋肉が緊張状態になって
いることで、膝に力がはいらないとか膝がガクガクするといった症状になっているのです。
なので、とりあえずは股関節周辺の筋肉をリラックス状態にしてみることで、それらの症
状が改善されることが多いということなのです。
2.股関節周辺の筋肉の緩め方
誰でもすぐにできる股関節周辺の筋肉を緩める方法は、仰向けの姿勢でまっすぐに寝ます。
片足を引いて膝を立てる姿勢になります。このとき足の裏は床に着いているように注意し
ましょう。その位置から、膝を外側にゆっくり倒します。無理のない範囲でできるだけ深
く倒します。外に倒した膝をゆっくりと伸ばします。そして、最後はその伸ばした膝を内
側に倒します。反対側の足も同じようにして、片足3回程度を目安に行って下さい。
![](https://shimadakazuo.com/kenkou/wp-content/uploads/2024/06/kk698.jpg)
同時に、お尻の筋肉も伸ばしておくと効果的ですので、簡単にできるシリーズ第二弾とし
て覚えておきましょう。椅子に浅く腰をかけ、左足首を右ももの上に乗せます。両手は左
足のふくらはぎの上です。そのまま「息を吸いながら背筋を伸ばし」「吐きながら上半身
を前に倒します」、ゆったりと、お尻の筋肉が伸びる感じを得るように行います。反対側
の足も同じように行います。ポイントは「背中が丸くならないこと」「腰や股関節に痛み
が出ない程度」を心がけましょう。痛気持ちいいという感じです。
![](https://shimadakazuo.com/kenkou/wp-content/uploads/2024/06/kk697.jpg)
一度やってみて、なんらかの好転が見られた人は非常に喜んで、効果的に活用してくれま
すが、たったこれだけのことでも、なかなか出来ない人が多いことも事実です。そのよう
な人にはストレッチクッションも役に立ちます。仕事中には無理かも知れませんが、自宅
で「座るだけ、ゆれるだけ」を試してみるだけでも十分な効果が期待できます。ぜひ、試
してみて下さい。