1.ぎっくり腰が起きる原因
突然、腰に激痛が起きる症状のことをぎっくり腰と言います。正しくは「急性腰痛症」と
言いますが、何かの瞬間に、腰に激しい痛みが生じ、身動きがとれない状態になります。
何かの瞬間とは、重い荷物を持ち上げたときや、急に体をひねったときなどがその代表例
とされていますが、顔を洗おうとして腰を曲げたときや、ゴミを拾おうとして前かがみに
なったときなど、日常生活での何気ない動作でも起きることがあるのです。

ぎっくり腰が起きる原因としては、腰周りの筋肉や靭帯に急な負担がかかることですが、
その根底にあるのは、筋肉が疲労していたり、筋肉が硬くなっていたりすることです。そ
のような条件に当てはまりやすいのが朝起きた直後で、特に冬の寒い時期には、筋肉や関
節が硬くなっている上に、血流がまだ十分でないことなどが重なって、ぎっくり腰が発生
しやすい条件が整っているということなのです。
他にも、姿勢の悪さや加齢なども関係していることがあります。姿勢の悪さは腰への負担
を増やすことになりますし、加齢により筋肉量が低下すると、腰を支える力も弱くなるた
め、40代以降の人はぎっくり腰の発症率が上がると言われています。
つまり、筋力の低下や筋肉の疲労などで、腰を支える機能が限界に達しているような状態
で、不意に何かの力が加わったときに、それに耐えきれず損傷が起きてしまうのがぎっく
り腰ということなのです。
2.ぎっくり腰の改善と予防
ぎっくり腰が起きると、その瞬間は痛みで絶望的になりますが、比較的短期間で回復する
のが一般的です。3日~2週間で、多くの場合普通の生活に戻ることができています。逆
に言えば、痛みが1カ月以上も続くようなら、椎間板ヘルニアなど別の病気がかかわって
いる可能性がありますので注意して下さい。
ぎっくり腰を発症したときは、まずは痛みを和らげることを優先します。炎症箇所を冷や
して、腫れや痛みを抑えるようにします。20分間程度冷やすだけでもずいぶん違います。
そして安静を保つようにします。実はこの冷却と安静が、その後の回復に大きく関係して
きますので、ここはしっかり押さえておきましょう。

数日して痛みが落ち着いてきたら、今度は温めて血流の改善しながら、様子を見て軽いス
トレッチなども取り入れると回復が早くなります。あくまでも「痛みを感じない程度」で
行うことが大切です。
そのようにして無事に回復したら、ぎっくり腰の辛さを忘れないうちに再発予防のための
トレーニングを始めるようにしましょう。まずは、腹筋や背筋を鍛えることで、バランス
よく鍛えるには、プランクやスクワットが適しています。次に、太ももの裏(ハムストリ
ングス)や大殿筋(お尻)の柔軟性をアップする運動(前屈や開脚ストレッチなど)で、
継続的に体を鍛え、柔らかく保つようにすることです。ぎっくり腰を何度も繰り返してい
る人は、すぐにやめてしまう人のようですので、ぜひ継続して行うようにして下さい。
ぎっくり腰を経験すると、重い荷物を持つときには注意を払う人が多いですが、意外に盲
点になっているのが、長時間同じ姿勢を続けるデスクワークの人、柔らかすぎる布団や高
すぎる枕を使用して寝ている人で、同じくぎっくり腰になりやすいと言われています。