1.歩くとふらつく原因
歩くとふらつくといった経験は誰にでもあると思いますが、そのような症状が頻繁に現れ
たり、自覚がないのにフラフラして歩いていると人から言われると心配になりますよね。
その上、病院で検査を受けてもどこも悪くないと言われたら、多くの人は、きっと「年齢
のせい」「疲れ気味」と考えて放置することになるのかも知れません。

ただ、その症状も悪化すると、転倒してケガをしたり、怖くなって外出ができないといっ
た状態になることがあります。そこで、筋力が低下しているのかも知れないと考えて、筋
肉トレーニングを始める人もいるかも知れませんが、実はそれでは改善しないことの方が
多いのです。つまり、ふらつきの原因は他にあるということです。
私たちが歩く場合、筋肉も必要ですが、フラフラしながらでも歩けるということは筋力の
問題ではありません。実は、まっすぐ立ったり、スムーズに歩けるのは「脳」の働きによ
るものなのです。
視覚により、周囲の景色や地面の傾きなどの情報、前庭感覚により、体の動きや速度・傾
きなどのバランス情報、深部感覚(関節・筋肉・足裏など)により、現在の姿勢や重心な
どの情報が脳に送られて、それらの情報が脳で整理されて、それに基づいた脳の指令に従
って必要な筋肉や関節がバランス良く動くことで、私たちは立ったり、スムーズに歩くこ
とが出来ているのです。
言い換えれば、この一連の流れの中で、どこかに情報のズレが生じると、足を出すタイミ
ングがズレたり、力の入る場所が違ったりして、ふらつきや不安定な動きをすることにな
ってしまうのです。
2.バランスの改善方法
いつの日か、急に体のふらつきを感じるようになったという場合は、まずは脳に重大な病
気などが隠れていないかを病院で検査するようにして下さい。その上で、特に大きな病気
などがなく、ふらつき症状が続くといった場合には、ここでいう脳の情報処理のズレの問
題である可能性が高くなります。
情報処理にズレが生じる原因は、長時間同じ姿勢を取り続ける、疲労やストレスが溜まっ
ている、目が疲れて(メガネやコンタクトレンズの度が合っていない)ピントが合いにく
くなっている、足裏の感覚が鈍っている、などの入力情報にズレが生じているケースが多
いようです。
これらのズレが進行してくると、片足立ちで靴下が履けない、靴を履くときよろける、歩
いていると足元がふわふわした感じがする、駅の階段などでバランスを崩しそうになる、
人込みの中を歩くのが怖い、といった何となく不安という気持ちになってきます。
このような状態から脱出するためには、筋肉を鍛えることではなく、正しい感覚を脳に届
けて、スムーズに情報処理がなされて、自然に体が反応できる状態をめざすことです。

そのためには、まずはズレが生じる原因として挙げた項目を解消することから始めます。
近年もっとも多いとされているのが、パソコンによる長時間作業や、スマートフォン操作
などによる悪い姿勢を長時間続けていることと言われています。思い当たるところがある
人は、とりあえずはその辺から改善して行きましょう。
パソコンやスマートフォンの使用は、姿勢を正しく、ときどき画面から目を外して遠くの
景色を見たり、目を閉じたり、まばたきをして目に疲労をためないようにすることです。
片足立ちや廊下の線上をまっすぐ歩くなどしてバランス感覚を養う。足裏マッサージなど
で足裏の感覚を鍛えることなど、できるところから始めてみましょう。
すので上手に利用してみて下さい。