1.老人性イボとは
老人性イボとは、脂漏性角化症と呼ばれる良性の皮膚腫瘍のことです。老人性ということ
からも分かるように、年をとれば誰にでも現れる可能性のあるイボということで、実際に
80代にもなれば、ほぼ全員に見られる症状です。
とは言っても、早い人なら20代でも現れることも少なくありませんので、必ずしも老人
だけというものではありません。

症状としては、皮膚に褐色系の小さなイボ状の盛り上がりができ、加齢とともに増えてい
きますが、一度できてしまうと、自然になくなることはなく、徐々に色が濃くなったり、
大きくなったりします。と言うと、どこまで大きくなるのか心配になる人もいるかも知れ
ませんが、大きくても2センチ程度で、かゆみや痛みはありません。
一般的にイボは、ウイルスが感染してできる「ウイルス性イボ」と加齢などの影響ででき
る「脂漏性角化症」の2つに分類されていますが、老人性イボ(脂漏性角化症)は皮膚の
老化によるものなので、人に感染することはありません。
たまにシミ(老人性色素班)との違いが分からないという人がいますが、確かにシミとイ
ボはどちらも皮膚の加齢現象であり、混在していることも多いため、専門医でも見極めが
難しいこともありますが、基本は「盛り上がり」があるのがイボで、ないのがシミという
ことになっています。どうしてもハッキリさせたいという人は、皮膚を切除して顕微鏡に
よる検査(皮膚生検)により区別することができます。
2.老人性イボの対処
老人性イボが自然にとれたという人もいますが、皮膚表面のイボ状の角化物は機械的な刺
激を受けることなどで一時的にとれることがありますが、基本的には脂漏性角化症による
皮膚の色素変化や凹凸は自然に治癒することはありません。
脂漏性角化症は良性なので、特に治療を必要とはしませんが、どうしても見た目が気にな
る人や、悪性腫瘍・皮膚疾患が心配な人は皮膚科で相談すると良いでしょう。

脂漏性角化症は、皮膚の老化と紫外線が関係していると考えられていて、紫外線があたり
やすい顔や手足などによくできます。また、加齢性(老化現象)という種類のものは、ど
のようにしてみても完治することはありません。なので、気になるイボができたら、それ
を治そうとするより、それ以上増やさないようにすることが大切です。
もちろん、放置する方が良いということではありませんが、予防することで肌のターンオ
ーバーのリズムが良くなったり、肌のダメージが少なくなったりすることで、イボの悪化
を防ぐことも期待できます。
いずれにしても、加齢性で良性というタイプのものは、特に日常生活に支障がない程度の
ものなら、現状は「あきらめ」て、次を「予防」することに徹することです。老人性イボ
なら、できるだけ紫外線を浴びないように注意する、ビタミンA、C、E、亜鉛などを意
識した食事、良質の睡眠など、総合的な肌の健康を考えた生活スタイルを目指しましょう。
に覚えておいて下さい。