1.加齢黄斑変性とは
加齢と名の付く病気の主な原因は老化現象ですので、正直なところ、ある程度の年齢にな
れば、誰にでも発症リスクが高くなるというタイプの症状です。つまり、加齢黄斑変性も
年齢を重ねることで発症リスクが高くなる目の病気ということになります。
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黄斑というのは、目の網膜の中央にある組織のことで、物体の認識や色の識別などをする
機能を有しています。私たちが「物を見える」というのは、黄斑が光を感じ、その情報が
視神経を通して脳に伝えられた状態のことを言います。
加齢により、その黄斑がダメージを受けて、視力が低下したり、物が見えにくくなるとい
った状態になることを「加齢黄斑変性」というのです。ただし、メガネやコンタクトレン
ズで矯正すれば、普通に見えるという場合は加齢黄斑変性とは言いません。加齢黄斑変性
の見え方の代表的な特徴は、視野の中心が波打って見える(変視症)、視野の中心が黒く
見える(中心暗点)、視力低下、色覚異常などです。
発症要因の大きなものが加齢によるものなので、完治が難しい上に、視力が落ちることで
視覚による情報量が減って、日常生活に支障が出たり、認知症リスクが高くなったりする
可能性もあるため、40歳を過ぎた頃からは、定期的に眼科検診を受けることも必要です。
また、加齢性だからと初めからあきらめるのではなく、発症を予防したり、遅らせたりす
るための方法もいろいろ紹介されていますので、積極的に取り組んでみて下さい。
2.加齢黄斑変性の予防
加齢黄斑変性を予防するといっても、特別なことをする訳ではなく、日常生活上で発症原
因となるようなことを出来るだけ避けるということになります。まずは、紫外線の強い時
期に長時間屋外にいるような時は、サングラスなどをかけて目を守るようにします。紫外
線は、同じく加齢により発症しやすい「白内障」にも影響するとされていますので、ある
程度の年齢になれば紫外線から目を守る工夫をしましょう。
近年は、パソコンやスマートフォンの使用が普通になっていますが、これらの機器が発す
るブルーライトなどの光ストレスも目には良くないことが知られていますので、不必要に
使用するのは控えましょう。
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次は、禁煙です。加齢黄斑変性の3大要因とされているのが「加齢」「遺伝」「喫煙」で
す。加齢と遺伝は仕方ないにしても、喫煙は自分の意思によるものですので、これを機に
禁煙することをおすすめします。
そして、目だけではなく、体のあらゆる健康に推奨されているのが「適度な運動」です。
これは、説明するまでもなく、一度軽い運動でもしてみれば、そのメリットはすぐに理解
できると思いますが、筋肉量が増え、基礎代謝が上がり、血行が良くなり、目にも必要な
栄養素が届きやすくなるという理屈です。
から摂取することですが、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンA、ベータカロテン、亜鉛
や銅などのミネラル類、ゼアキサンチン、ルテインなどをバランス良く摂るというのはか
なり難しいことでもありますので、私は目に必要な栄養素がバランスよく配合されている
サプリメントなどで摂取するのが無理のない方法かなと思います。目に不安のある人は、
40歳を機に始めてみるのも1つの方法です。