スーパーフード「モリンガ」とは
高齢化社会とともに、平均寿命だけではなく健康寿命も伸ばしたいと考える人
が多くなり、その栄養価の高さから注目されているものの１つにモリンガがあ
ります。
モリンガというと耳慣れないのですが、日本名はワサビノキ（山葵の木）とい
うんですね。その姿は１０ｍほどの高さがある常緑広葉樹で、その幹の太さは
直径４０～５０もある、白みがかったグレーをしていて、初夏の頃には黄色い
花をつけます。
花が咲くということは、実もつくということになりますが、この実の種子から
搾取される油が、食品、サプリメント、化粧品として利用されています。
しかし、モリンガで最も栄養素が多く含まれ、利用価値が高いのが「葉」で、
野菜風に調理されたり、パウダーとしてお茶や菓子の添加物としても使用され
ています。気になるお味は、日本茶や抹茶を嗜む人なら自然に受け入れられる
感じで、ワサビを想像された人には安心されたかガッカリされたかは別として、
日本人には馴染みやすいお味と言えます。
また、健康食品ではすっかり定着した感じのある「青汁」も、モリンガの若い
青葉だけを使用したものが出ていて、従来のものとは少し違って、スッキリし
たクセのない美味しい栄養豊富な青汁という感じがしますので、これから青汁
を考えておられるなら「モリンガの青汁」というのも選択肢の１つとしても良
いかなと思います。
モリンガは根にも栄養が豊富ですが、ここはワサビノキの本領発揮で独特の香
りとスパイシーな味が特徴です。カレーなどの調味料にはバッチリな感じです
ので、ぜひ１度は試してみて欲しいところです。
種からは油が搾ることができ、この油も今話題のオレイン酸が豊富に含まれて
いることから、健康に良い食用として、保湿性と浸透性で化粧水やスキンケア
用品の材料として利用されていますが、種をそのまま焼いて食べれば栄養価の
高いおやつや酒のおつまみとしても重宝です。
「モリンガ」の栄養成分と効能とは
おおよそすべてを利用できるモリンガの豊富な栄養成分とはどのようなもので
しょうか？まずはアスパラギン酸などの必須アミノ酸を多く含んでいて、自律
神経のバランスを整える天然アミノ酸のギャバなどの特殊な栄養成分も含んで
います。その他、タンパク質、各種ビタミン類、ミネラル類、食物繊維なども
豊富に含み「奇跡の木」という名に恥じない栄養素の宝庫です。
これらの栄養成分は、肝臓、膵臓、脾臓、胃腸などの臓器を活性化させること
で糖尿病や高血圧など生活習慣病の予防効果があります。更に自律神経にも働
き精神安定、疲労回復効果もあり、利尿作用、抗菌作用、骨粗しょう症予防な
ど、まさに高齢化社会に生きる私達に多くの効果を期待させるものがたくさん
存在しているんですね。
と言えば、高齢者向け？と思われるかも知れませんが、そんなことはありませ
ん。豊富な食物繊維は腸内環境を整え便秘の解消や老廃物の排出に効果があり、
便秘やむくみの悩みを持つ人、アスパラギン酸の疲労回復効果は働き盛りの人
にも必須成分ですし、ギャバとカルシウムの相乗作用はストレスをやわらげ、
リラックス効果がありますので不眠症に悩む人にも良いと言われています。更
に、モリンガのポリフェノールは細胞の老化防止、更年期障害の緩和などにも
効果が期待できると言われていますので、年齢性別に関係なくおすすめできま
す。
ただ、モリンガは本当に効果があるがゆえの欠点というか、糖尿病や高血圧で
病院で薬を処方されている人には、血糖値や血圧が下がり過ぎるという問題も
あるようですので、薬を服用中や妊娠中といった特殊な事情がある人は、医師
と相談してから摂取する必要があります。
上手に使えば、まさしく「人生の命綱」とも言えるものかも知れません。
