片頭痛のメカニズム
片頭痛は、いわゆる「頭痛持ちの頭痛」と言われる一次性頭痛の代表的な頭痛
です。つまり原因がよくわからず起こる発作のような頭痛で、特に命にかかわ
るようなものでもなく、せいぜい２～３日で自然に回復します。だからと言っ
て症状は軽いかというと決してそのようなものでもなく、じっと寝ているだけ
で、自然の回復を待つという状態になります。
名前の通り、頭の片方が波打つようにズキズキ痛むのが特徴で、ギザギザの光
やモザイク模様のようなものが見えて視界がしばらく悪くなるような前兆があ
る場合もあります。
この発作が起きると、日常生活のちょっとした姿勢の変化でも頭痛がひどくな
る傾向にあり、吐き気を伴うこともあるほどで、光や音にも敏感に反応するた
め電気やテレビも消して、ただ寝ているだけという状態になってしまいます。
片頭痛は女性全体では約１割、３０代～４０代では約２割の人が経験者と言わ
れていますので、これはもう他人事ではありませんよね。
ちなみに、後頭部中心に鈍痛が起きる「緊張型頭痛」、ある期間に集中して起
こる群発地震のような「群発頭痛」、と「片頭痛」が一次性頭痛の代表で、発
作が起きるとかなり厳しいものがありますが自然に回復するものでもあります。
一方で、二次性頭痛と言われるのは「原因がハッキリしている頭痛」で、原因
に対処できれば治る頭痛ですが、中には「クモ膜下出血」など生命にかかわる
ものもありますので、専門医を受診して原因を見つけ出すことが大切です。
一般的には、突然に起こった頭痛、生涯体験したことのないような頭痛、意識
がなくなったり、言葉や動作に麻痺などが同時に起こった場合は生命にかかわ
る原因である場合が多いと考えられますので、救急車などの手配の必要性があ
ります。
ところで、片頭痛がどうして男性より女性に多いのかというと、遺伝的な要因
を別とすれば、女性ホルモンの影響、ストレスや痛みそのもに対する反応の違
いが大きいと考えられています。
女性は思春期以降に男性より片頭痛を経験する人が増え、月経の時期と関係し
て頭痛が起こることから、また妊娠中と閉経後には頭痛の頻度や程度が軽くな
ることからも、女性ホルモン（エストロゲン）の変動と深いかかわりがあると
考えられています。
片頭痛の予防方法とは
片頭痛をはじめ、一次性頭痛というものの原因がハッキリしないので、予防と
いっても限られていますが、気圧の変化や体調バランス、ホルモンバランス、
に対応できる体質をめざすことが一番の予防法ということになります。
そのためには、特に女性ホルモンの変化、月経前や月経中、月経直後と自分の
頭痛が起きる周期をよく研究して、それに合った生活習慣に改めることです。
また、女性に多い血行不良を改善することも大切で、体調管理の基本は血流に
あると考え、貧血、冷えなど血行不良の原因になっているものを改善すること
で、自然と頭痛にも対応できる健康的な体質に変化していきます。
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