身体の水分量は若さのバロメーター
成人の場合、その体の約6割が水分で構成されていると言われていますので、健康面でも
美容面でも「水」を外しては語れません。そして体内の水分は、加齢とともに減少してい
くため身体の老化(劣化)が始まります。
その水分の不足がもっとも現れやすいのが「皮膚」ということで、肌のエイジングケアと
言えば、そのほとんどが「保湿」を中心としたものになっている訳です。
近年は地球温暖化のためか、夏の高温で水不足による熱中症などが多発しているため、厚
生労働省でも「健康のため水を飲もう」という運動をしているほどですので、エイジング
ケアが必要かどうかの前に、しっかり水分の補給をすることが大切です。
水もいろいろなものが販売される時代になりましたので、余裕があれば天然水やシリカ水
など評判の良い水を飲むに越したことはありませんが、例え水道水でも身体の乾燥対策と
しては絶対に必要なものです。
特に「脳」や「血液」の約80%、網膜の約90%が水分でできていて、5%失われただ
けでも脱水症状や熱中症といった症状が現れ、10%失われると筋肉や循環器不全に陥る
とも言われていますので、いかに体内の水分量を確保するかで美容にも健康にも大きな差
が出てくることになります。言い換えれば、身体の水分量は若さのバロメーターなのです。
エイジングケアも「保湿」最優先
私たちの体内の水分の量は、子供のころは約70%、成人で約60%、高齢者で約50%
と言われていて、加齢とともに減少していっています。
健康な肌の角質層に含まれる水分量は約25%と言われていますが、体内の水分が減少す
ると、同じように肌の水分も減少していくことは明白ですよね。つまり、加齢とともに肌
の水分が減少(肌が乾燥)するのはごく自然で、その結果が肌荒れや肌の老化(劣化)が
生じるということなので、ある意味、肌の老化を防ぐことはできません。
しかし、エイジングケアという言葉を誰でも知っているように、自分の現状に合った適切
な肌のケアをすることで、肌老化の速度を遅くすることも可能であるということです。
ここまで真剣に読んでいただいた人なら、もうエイジングケアとは何をすればいいのかお
分かりのことと思いますが、体の内外から保湿するということが最優先なのです。
では、その水分とはどれぐらい摂取すればいいのかということですが、成人では普通に生
きているだけで 1日に2.5Lの水分が失われて行きます。もちろん体格や運動量によっ
て多少の違いは出てきますが、その失われた分を補給するこになります。
と言っても、食べものなどから補填される水分もありますので、夏や運動時などの特殊な
事情を除けば、普通は1日1L(500CCペットボトル2本分)程度でいいのです。
多少はコーヒーやジュース類で代用しても問題はありませんが、カフェイン類の摂り過ぎ
は利尿作用があるため余計に水分を減らしてしまうことになりますし、ジュース類の摂り
過ぎは糖化といって余計に体の老化を促進してしまうことにもなりますので、コーヒーや
ジュースだけで済ませようとしないで、基本は「水」と決めておきましょう。
このように、内側から水分補給するだけでもかなり効果がありますが、やはり美容液など
も使いたくなると思います。その際に気を付けることは、保湿成分の種類より「浸透力」
に注目することです。一般的な美容液はバリア機能を突破できませんので、ただ塗ってい
るだけで顔を洗うまでの寿命というものが大半です。
内側からの水分補給と外側からの浸透力に優れた美容液の効果が合えば、初めてエイジン
グケアの成功に近づくことになるのです。
最後に、水分の摂取方法ですが、水は常温か湯冷ましで摂取するのが効果的です。ギンギ
ンに冷やした水は吸収されにくいので、せっかく飲むのですから効果的な飲み方をして下
さい。そして、1度に飲む量もコップ1杯程度で、数回に分けて飲むようにして下さい。
一気に大量に飲んでも、排出されてしまうだけであまり効果が期待できません。