1.もの忘れと認知機能
年齢を重ねると、もの忘れが多くなったと感じる人が多くなりますが、もの忘れと認知症
は別のものです。と言われても、何となく意識してしまうのが認知症への不安かも知れま
せん。だれでも、加齢とともに自然に記憶力も低下して行く傾向にありますが、記憶力は
努力によって、ある程度は維持・向上させることも可能になります。
一般的に、記憶力のピークは20代~30代と言われています。40代~50代は徐々に
記憶力が低下し始め、50代~60代は脳の機能が低下して情報処理に時間がかかるよう
になります。このころからもの忘れが多くなりますが、これまでの経験や知識による判断
力が健在で、まだそれほど認知症を意識することはありません。

しかし、70代以降になると、短期記憶力が低下してきますので、新しいことを覚えるの
に時間がかかるようになります。つまり、覚えにくく忘れやすい状況になって行くことで
認知症への不安が大きくなるのです。実際のところ、日常生活に支障が出るほと機能の低
下が大きい場合は、すでに認知症を発症している可能性もあります。
どの時期から認知症対策を始めれば良いのかは、個人差がありますので判断が難しいです
が、早く始めるに越したことはありません。とは言っても、20代や30代では真剣にと
りくむ人は少ないと思いますので、脳のピークが過ぎて、情報処理能力に陰りが見え始め
る50代頃からが、気持ち的にも真剣に取り組みやすい時期になるかも知れません。
2.記憶力低下の防ぎ方
脳のトレーニングは50代からが適齢期と考えられていますが、この時期はもちろんです
が、多少なりとも将来の認知症リスクを意識している人は、何歳からでも共通して行える
記憶力低下を防ぐ方法があります。
それは、食生活を改善して、バランスの良い食事(特に抗酸化作用のある食材)を意識す
ること、脳の血流を良くして活性化させるための運動習慣(1日30分程度のウォーキン
グなど)、質の良い睡眠(7~8時間の睡眠)を確保することなどです。いずれも認知症
予防だけでなく、健康な生活の基本ですので、無駄になることはありません。

そして、定年退職が近くに見えてくる頃には脳トレも開始しましょう。新しく趣味を始め
てみたり、小さな旅行計画を立ててみたり、家庭菜園を始めてみたりと、日頃から興味を
持ちながら、実現できなかったようなことを実際に始めてみるのです。
あるようですので、3Dゲームを楽しみながら認知症予防というのもアリかも知れません。
3Dゲームの空間を認識しようとする作業が、記憶の鍛錬につながり、脳の劣化を食い止
めることにつながるのではないかということですが、コントローラーの操作や戦略的な意
思決定・集中力・注意力などの向上にも適しているということのようです。ゲームの好き
な人には、まさに最高の認知症予防・ストレス解消法かも知れません。ただし、高齢の人
は夢中になり過ぎて、腰や頸部を傷めないように注意が必要です。
認知症対策を行っているというより、趣味や生きがいがそのまま予防になっているという
のが理想です。