1.アルツハイマー病と認知症
アルツハイマー病と言えば認知症というイメージが強いですが、正しくは「加齢性認知症
の原因の1つ」ということになります。どちらにしても、高齢になり、認知症について考
えるとき、アルツハイマーという言葉は避けて通れません。そこで、今回は認知症の話で
はなく、認知症を予防する上でのアルツハイマー病についてです。
アルツハイマー病とは、ゆっくり始まり、徐々に悪化していく神経変性疾患で、認知症の
原因の約70%となっています。このことから認知症=アルツハイマー病と考えられるこ
とが多いのかも知れません。では、その違いは何かということですが、認知症とは病気で
はなく、病気によって引き起こされる症状のことで、その症状を引き起こす病気の1つが
アルツハイマー病ということなのです。つまり、アルツハイマー病によって引き起こされ
た認知症のことをアルツハイマー型認知症と言い、認知症の約7割がこのタイプであるこ
とから、認知症と言えばアルツハイマー病というイメージが強いのです。

逆に考えれば、アルツハイマー病を予防すれば、計算上では約70%もの認知症患者を減
らすことができるということになります。そこで、そのアルツハイマー病を予防するため
の1つの方法が、農薬の暴露(農薬にさらされること)を減らすということなのです。
2.アルツハイマー病の危険因子
農薬は近代農業の生産性の向上には欠かせないものですが、一方では、農薬が人体に与え
る影響も深刻なものであることは、だれもが何となく知っていることでもあります。アル
ツハイマー病に関して言えば、有機リン系農薬・ネオニコチノイド系農薬との関連がとり
あげられています。
ネオニコチノイド系農薬は、あらゆる神経疾患難病との関連性が指摘されていますが、ア
ルツハイマー病の発生率との関連性も確認されています。ネオニコチノイドの名前の由来
は、タバコの有害成分であるニコチンとよく似た成分であるところから「新しいニコチン」
という意味で名付けられたもので、その神経毒性は、人間や昆虫の神経系で重要な働きを
するアセチルコリンの働きを攪乱する作用があるのです。実際、この農薬が使われ始めて
から、北半球でのミツバチの4分の1が消え去ったと言われています。
そして、この危険な農薬は世界的には規制の傾向にあり、お隣の韓国でも規制が始まって
いますが、日本は規制するどころか、基準や規制を緩和して、使用量を増加させていて、
最近の10年間でのネオニコチノイド系農薬の国内使用量は3倍にも増えているのです。

その結果、近年はトマトやキュウリ、ナス、キャベツ、イチゴ、リンゴ、茶などの農産品
の輸入を海外から拒否されるケースが増えています。
3.アルツハイマー病の予防対策
加齢とともに脳の機能は誰でも低下しますが、実はその低下年齢は意外に早く、20歳を
ピークに低下し続け、50代以降は急速に衰えるとされています。なぜ脳の機能が低下す
るのかと言えば、物事を記憶したり、思い出したり、考えたりするときのネットワークは
神経細胞の管轄なのです。
神経細胞の機能が低下する原因はさまざまですが、そのなかでも無視できないのが農薬と
言われていて、すでに海外では規制・禁止されている農薬の使用を推奨する日本の農産物
を当たり前のように食べていることに恐ろしさを感じます。
もちろん、農薬だけが原因ではありませんが、原因が解明されていないとされる認知症の
リスク因子の1つとして、農薬の関連性が確認されているということであれば、まずはぞ
の農薬の少ない農作物を選ぶようにすることから始めるのが賢明です。最近発表された研
究結果で、アルツハイマー病患者の農薬血中濃度は健常者の3.8倍となっています。
認められていることから消去して、プラス効果が期待できるものは積極的に取り入れるこ
とは決して無駄なことではありません。まずは無農薬野菜から始めてみませんか。