1.加齢による難聴の原因
高齢者に話しかけても返事が返ってこなくて、何となく無視されているような気持ちにな
ったことはありませんか。実はこれは無視しているのではなく、本当に聞こえていないこ
とが多いんです。いわゆる加齢性の難聴と呼ばれるもので、だいたい60歳頃から見られ
るようになり、70代では約半数の人、80代では7割以上の人に起きる症状と言われて
いますので、私たちが高齢者に話すときは、そのほとんどが聞こえていないという気持ち
で接する必要があります。

加齢性難聴の原因は、伝音性の低下です。耳から音が伝わりにくくなるためで、音そのも
のは認識していても、その音が若い頃より小さく感じて、音が聞き取れなかったり、話の
内容がわからなくなってしまうのです。
特にキーンというような高音域の音が聞き取りにくくなるようで、低音域の低い音は比較
的変化が少ないようです。そのため、若い女性の高い声は聞き取りにくく、男性の低い声
は聞こえやすいということがよくあります。
しかし、次第に中音域から低音域へと加齢にともない進行して行きますので、高齢になる
ほど話が聞き取りにくくなることは事実です。加齢性難聴は、原則として左右対象に進行
し、男性の方が早く低下する傾向にあるようです。
加齢性難聴は老化現象の1つですので、薬などで治すことはできず、補聴器などで調整す
ろことで対処することが多いようです。ただ、この場合でも脳が音に慣れてよく聞こえる
ようになるまでには数か月間の使用期間が必要になるということですので、気長に付き合
ってみるという意思が必要です。
2.加齢性難聴者への対策
加齢性難聴が老化現象である以上、長生きすれば、誰も避けて通ることはできませんが、
ただ音が聞こえなくなるだけではなく、人とのコミュニケーションが億劫になり、孤独が
促進されることがあります。つまり、人と話す機会が減る、テレビを見ていても話の内容
が分からないなどして、孤独感が強くなって内向的な性格になってしまいます。
また、脳への刺激が減ることで、認知機能が低下する可能性が高くなりますので、周囲の
人が注意をすることが大切です。実際、難聴の人は聴覚に問題がない人に比べると、認知
機能が約7年も高齢化すると考えられています。
そこで、覚えておきたいのが難聴者との接し方です。難聴の人でも低い音は比較的聞き取
りやすいと言われていますので、話すときは、できるだけ声のトーンを下げて、低い声で
ゆっくりと話すことです。コツは、相手の話すスピードと同じ速さで話すこと、適度に単
語を区切ったりすることで伝わりやすくなります。

また、少し面倒に思うかも知れませんが、話が伝わりにくいと感じたときには、紙に書い
て視覚に訴えるという方法も効果的です。ただし、この場合もだらだらと長文化するので
はなく、短文で要点を簡潔に理解しやすくまとめることが大切です。
立つかも知れません。これにより一人だけ特別な扱いをすることなく同じように盛り上が
ることも可能になります。興味があれば試してみて下さい。
