1.パニック障害の症状
パニックという言葉は日常的によく使われていて、その状態も何となく理解できる人も多
いと思いますが、パニック障害で言う「パニック」とはそのようなレベルではなく、動悸、
発汗、震え、呼吸困難、胸の圧迫感、めまい、吐き気、ふらつき、手足のしびれなど、こ
のまま死んでしまうかも知れないと思うような恐怖に突然襲われることを言います。

パニック障害は、20代~30代に多く見られ、男性より女性に多く発症すると言われて
います。また、もともと不安や恐怖心の強い人、強いストレスや精神的な不安、身体的な
疲労が続くことで発症するとも言われていて、まだ原因は解明されている訳ではありませ
んが、脳内の神経伝達物質の乱れが関係していると考えられています。
パニック障害の主な症状としては、動悸がしたり、息苦しくなったり、実際に「体に症状
が現れるパニック発作」、以前にパニック発作を経験したことで、またあのときのように
なったらどうしようと「心に強い不安が現れる予期不安」、そして、その「心の不安によ
って行動できなくなってしまう広場恐怖」の3つがよく知られています。
しかし、何と言ってもパニック障害を代表する症状は「パニック発作」で、場所や状況に
関係なく、何の前ぶれもなく突然激しい症状が現れます。実際には何の危機もせまってい
ないのに、危機がせまっているかのような強い恐怖や不安を感じることです。このまま死
んでしまうのではないかと感じるほど強い恐怖に襲われますが、発作は15分程度でピー
クを迎え、その後はほとんどの場合は自然に収まります。また、パニック障害のさまざま
な症状は、身体的な異常が原因ではないため身体の治療の必要はありませんが、パニック
発作を抑えるための治療が必要になります。
2.パニック障害の対処法
まず最初に覚えておくことは、パニック発作で死ぬことはないということです。呼吸困難
や動悸、発汗など、心筋梗塞かと思われるような症状に直面しますが、発作は15分程度
で収まり、やがて自然に戻ることがほとんどです。また、どんなに検査しても異常が見ら
れないのも普通ですので、このことをしっかりと覚えておくだけでもずいぶん違います。

対処法としては、腹式呼吸(鼻からゆっくりと息を吸い込み、口でゆっくり吐く)で早く
なっている呼吸を落ち着かせることで、心と体の緊張を解くようにします。少し落ち着い
たら、意識を別のところに向けて、不安の増幅を防ぐようにします。
病院での治療は主に精神科や心療内科になりますが、要は「心の問題」を解決するところ
ですので、病院で治療を受けているかどうかは別にして、自分でも積極的に改善に向けて
努力することが大切です。
その方法は「生活のリズムを整える」ことです。心の問題は、睡眠不足や疲労の蓄積など
とも深く関係していますので、まずは不摂生な生活を改め、食生活・運動・睡眠など総合
的に健康な状態にすることです。
ことがある人も多いと思いますが、その原料となるトリプトファン(必須アミノ酸)をお
守りとして利用するのも1つの方法です。実際のところ病院で処方される、抗不安薬や抗
うつ薬もどれ位の効果があるかはわかりません。何しろ原因が解明されていないのですか
ら。それなら、副作用の大きい薬剤より、気休めであっても幸せホルモンに変わるという
サプリメントで幸せな気分になったつもりで生活することもアリかなと思います。