１．市販のピーリング商品

ピーリングとは、強い皮膚腐食剤を使うことで、皮膚表面にダメージ

を与え、そのダメージを自己再生して健康な皮膚を作りだすという自

然の復元作用のことをいいます。
 

当然、そこに使われる薬品は、皮膚を腐食する訳ですから市販される

というようなものでもなく、法律上も医師による適正な施術が必要と

されているのです。
 

なので、まず知っておいて欲しいのは、薬局などで売られているピー

リングは本当の意味でのピーリングではなく、ピーリングとよく似た

作用があるということです。
 
　　　　
 

更に、注意して欲しいのは、そのよく似た作用も「偽物」であること

がよくあるということです。
 

例えば、角質がポロポロ剥がれるというのは、実はカルボマーの配合

量を多くしたことで起こる現象ですし、つるつるスベスベというのも

カチオン界面活性剤（トリートメント成分）で簡単に演出できる類の

ものだからです。
 

このようなものでも、使用感としては、何かしらポロポロと剥がれた

感じで、その後の肌がつるつるスベスベという気がして、効果があっ

たような錯覚を起こしますが、それは気持ちと感触の部分で、肝心の

お肌はどうなったかというと、ピーリング効果はほとんどなし。
 

あるメーカーの名前に「ゴマ―ジュ」というのがありますが、実は、

ピーリングとして売られているのは、大半がこのタイプのものです。
 

つまり、カルボマーの摩擦によって科学的に汚れを吸着する粒子を作

りだし、ある程度は汚れを落とす効果もありますが、それはピーリン

グというよりスクラブに近いのです。
 

ただ、目新しさと好奇心をそそるピーリングという名前で売られてい

て、その薬品の刺激による弊害等は置き去りにされている点が問題な

のかなと思います。
 

本物のピーリングでも、皮が剥げてくるのは施術後数日かかるのです。

使ってすぐにポロポロ皮膚が剥がれるような危険なものが市販される

はずがないということも覚えておきましょう。
 

２．皮膚科医が作ったピーリング商品

同じくピーリングという名前がついていますが、こちらは角質ケアを

するローションで、美容皮膚科医として多くの患者さんと向き合いな

がら、その悩みをホームケアレベルで実現できないかという開発コン

セプトで作られたものです。
 
　　　　　
 

言うなれば、肌のターンオーバーの乱れを正常にして、古い角質を落

とすのが基本で、それに本来ピーリングに使われるグリコール酸も、

肌に負担をかけないやさしいバランスで処方し、肌本来のリズムを取

りもどすことに特化した角質ケアローションです。
 

もちろん、そのための紫外線や保湿対策等もしっかり考えて作られて

いて、塗ってすぐ皮膚ポロポロ、肌ツルツルスベスベというタイプの

ものとは大きな開きがあります。
 
　　　　
 

つまり、ピーリングという演出効果を確認させようとするものと、ピ

ーリング薬品を使用しながらも角質ケアに重点を置いているものと、

同じ名前でも天と地の差があるのです。
 

あなたには、どちらが好ましいかはわかりませんが、少なくとも本当

の「はがさないピーリング」というのは、この皮膚科医の開発したよ

うな種類のものを言います。
 
ぜひ、試してみて下さい！
 

高須クリニックの美容皮膚科医Dr.高須英津子が開発したコスメ