１．日本人の血糖値事情
一般的に、血糖値と言えば健康診断の項目の１つという程度、糖尿
病と言えば、中高年の肥満男性の病気で、自分は細いし甘い物は食
べないから関係ないといったレベルの認識の人が多いのですが、果
たしてそれは正しいのでしょか？
血糖値というのは、食事で摂取された炭水化物や糖分がエネルギー
源としてブドウ糖に変化して血液中に含まれている濃度のことです。
体を動かすエネルギーですので、食後短時間でブドウ糖に代わる必
要性があり、食後１～２時間程度でピークを迎えることになります。
そして、必要以上に血液中のブドウ糖が増えると、膵臓からインス
リンと言うホルモンが分泌されて、適正な水準に調整することにな
りますが、そのインスリンによって抑えられたブドウ糖は脂肪とし
て蓄えられることになり、いわゆる肥満状態になるのです。
ところが、何らかの理由で、このインスリンの効力が減少すると、
血液中のブドウ糖濃度が濃いままの状態が続くことになり、いわば
砂糖水が血管を流れているような感じになります。 これが糖尿病
という病気です。
インスリンの生涯分泌量はだいたい決まっていて、高齢者や肥満体
型の人は、規定量を使い切ったという感じの人が多いので、糖尿病
は中高年の肥満男性というイメージがありますが、近年の食生活や
生活習慣の問題から若年層や痩せ型の女性にも糖尿病が増えている
のです。
血糖値の話なのに、どうして糖尿病がでてくるんだと思われるかも
知れませんが、実はこの血糖値が下がらないという症状が、すでに
糖尿病の入り口で、その一歩手前が食後血糖値が高いということに
つながっているのです。
つまり、食後に血糖値が上がる、インスリンが抑える、正常値に戻
るというパターンが崩れると、食後の血糖値がインスリンによって
抑えられない、食後血糖値が必要以上に高くなる、正常値に戻らな
くなる⇒糖尿病ということなのです。
なので、もうすでに肥満気味の人や中高年の人は、世間の常識通り
糖尿病になる確率は非常に高くなりますが、若いとか、甘いものを
多く食べないということは、多少のリスク回避にはなりますが、基
本的な解決策にはならないのです。
２．女性のダイエットに学ぶ
よく女性がダイエットで糖質カットという方法を使いますが、実は
これは正論で、肥満の原因が、余分なブドウ糖がインスリンによっ
て脂肪に変えられて蓄えられたものだからです。
つまり、糖質をカット、血糖値が上がらない、インスリンが出ない、
脂肪にならない、という理論ですが、更に糖質が不足すると、すで
に脂肪として蓄えられたものまでエネルギーとして使う必要性が生
じ一層効果的に痩せられるということになります。
しかしながら、ご存知のように、肥満に悩む人は依然として多く、
糖尿病予備軍も入れると、国民の半数近くが糖質制限に成功してい
ないという実態があります。
それもそのはずで、糖質とは日本人の主食である、ご飯やパン、麺
類といった炭水化物が中心で、そこに砂糖のかたまりとも言われる
ようなジュースなどの飲み物、おやつにケーキなどが加わると、も
う遙かに糖質の過剰摂取なのですが、仕上げに、ビールやワイン、
日本酒などが入ると説明するまでもありませんよね。
あまり動かない人なら、１日の糖質摂取量は１５０ｇ程度でも十分
と言われていますので、糖質だけで言えば、砂糖などで味付けされ
た丼物なら１食で良いということなんですね。 いかがですか？
ほとんどの人が糖質の過剰摂取と言ってもいいほどの量ですよね。
もちろん甘いリンゴや柿といった果物にも糖分は豊富に含まれてい
ますから、自分は果物しか食べないから大丈夫と思ってる人も知ら
ないうちに糖分を大量摂取しているんですよ。（笑）
そんな訳で、常に酷使されるインスリンの寿命がどんどん短くなり
若い世代でも、細い女性でも、気が付いたら糖尿病だったというこ
とも多く、それでも放置すると、脳梗塞や心臓疾患、失明、手足の
壊死による切断といった悲惨な結末が待っているのです。
なので、食事による制限が難しいなら、せめてインスリンの酷使を
減らす努力はしておくのが人生１００年時代を健康に生き抜くため
の秘訣とも言えるかも知れません。
私も糖尿病予備軍と言われてから、機能性表示食品の「コタラエキ
ス粒」という血糖値の上昇を抑えるサプリを飲むことで、それ以上
悪くなることもなく５年が経過しました。
血糖値は、いずれほとんどの人が高くなると思っても間違いではあ
りませんので、できるだけ早目の対策で健康な生活を維持する努力
をして下さい。
