1.末端冷え性とは
体はあまり寒さを感じず、体温を測ってみても低くないのに、手足の先だけが冷たく感じる症状のことを「末端冷え性」と言います。一般的に、若い女性に多いと言われています
が、近年は男性にも多く見られる傾向にあるようです。

体温(発熱量)は筋肉量で決まると言われていますので、もともと筋肉量の少ない女性に
冷え性が多いのは理解できますが、男性の場合はどうなのでしょう。近年の乗り物の普及
で運動する機会が減っていることもありますが、それより仕事や対人関係におけるストレ
スなどが多い現代社会では、自律神経の乱れが影響していることも多いと言われています。
絶対的に熱量が不足しているような人は、生命維持に必要な内臓への熱供給が優先される
ため、末端への熱が不足して手足が冷たくなります。この熱の流れを調整しているのが自
律神経です。つまり、過剰なストレスなどで自律神経が乱れると、熱量が不足していなく
ても、このような症状が現れることもあるのです。
自律神経が乱れる要因は、ストレスだけではなく、冷暖房設備の普及による室内外の温度
差や生活習慣の乱れ、異常気象などさまざまですので、手足の冷え以外に自律神経の乱れ
による症状を自覚していない人には、そもそも自律神経の乱れに気付いていないことが多
いのです。
いずれにしても、手足の先が冷える末端冷え性は、絶対的な熱量が不足しているか、自律
神経の乱れが原因になっていることが多いということになります。
2.手足の冷え対策
末端冷え性の主な原因が「筋肉量の不足」と「自律神経の乱れ」ということになれば、その問題をどう解決するかということで、適度な運動やストレス解消といった提案をよく見
かけます。もちろん、それには異論はありませんが、筋肉量が不足して全体が冷えている
人でなければ、体温は特に低くなく、手足の先が冷えているものの、自分が冷え性である
と自覚していない人も多いのです。

手足が冷えると言いながら、首回りが大きく開いた上着や短いスカートに何の抵抗も感じ
ていません。自律神経の関係で手足への熱が減っている状態で露出の多い服装では、体も
冷えて当たり前ですので、まずは首と名の付く部分(首・手首・足首)をしっかり隠すこ
とから始めてみましょう。できれば、薄手の腹巻きもおすすめです。内臓が十分に温かけ
れば、特に末端の熱を制御する必要もなくなります。
次に、自律神経を整えるために、生活習慣を見直し、規則正しいリズムで生活するように
しましょう。基本は、毎日、同じ時間に起きて太陽の光を浴び、起床後1時間以内に朝食
を摂ることです。これだけでも1日の生活の基本ができて、自律神経のバランスも整いや
すくなると言われています。
日中には、ときどきストレッチなどで全身の筋肉をほぐすと、血行がよくなりますので、
できるだけ体を動かすようにして下さい。最後は入浴で、湯舟に浸かって全身を温めるよ
うにして下さい。湯温は40~42℃で、胸まで浸かって5分、次に首まで浸かって5分
を基本にして下さい。但し、特別な事情がある人は、自身のメニューに従って、全身が温
まるように工夫して下さい。