1.鼻腔乾燥症の原因と症状
鼻腔乾燥症(ドライノーズ)とは、鼻の内側が乾燥することで不快な症状が現れる状態を言います。鼻腔内の粘膜は、普通の状態では湿潤な状態で、外部からの異物やバイ菌など
を取り除くバリア機能としての働きをしています。

しかし、空気の乾燥やアレルギー反応などが原因で、鼻の粘膜の湿度が低下して、さまざ
まな症状が現れることを「鼻腔乾燥症」といいます。代表的な症状としては、鼻の中の乾
燥、かゆみ、出血、鼻づまりなどで、直接生命にかかわるようなものではありませんが、
日常生活に支障をきたすことはあります。
また、鼻腔が乾燥することで、感染症のリスクが高まり、風邪やインフルエンザにかかり
やすくなったり、喉が渇いて咳き込んだりすることもあります。
鼻腔乾燥症になる要因としては、冬季の気候、エアコンの使用、アレルギーや自己免疫疾
患、鼻の洗浄や薬剤(鼻噴霧薬など)の使用、水分の摂取不足、栄養の偏りなどが多いと
言われています。
鼻腔乾燥症の症状は不快ではあるものの、特に緊急を要するものでもなく、時間とともに
症状に慣れてしまうことも少なくなく、長期化したり、悪化して粘膜に炎症を起こしてし
まうことも多いようです。
鼻腔乾燥症になりやすい人は、乾燥したオフィスなどに長時間いることが多い人、口呼吸
をしている人、喫煙をする人、などに多いとされていますが、鼻の粘膜の分泌量は自律神
経の影響を受けていますので、過剰なストレスや不安を抱えている人にも起こりやすいと
言われています。また、加齢による鼻の粘膜の萎縮により、加湿機能が低下することで鼻
の中が乾燥しやすくなることもあり、60歳以上の高齢者によく見られます。
2.鼻腔乾燥症の予防と改善
鼻腔乾燥症の症状は、花粉症やアレルギー症状とよく似ているため、鼻水を止める点鼻薬などを使用する人もいますが、これは逆に症状を悪化させてしまうことになります。マス
クを着けたり、こまめに水分補給をしてみて、症状が緩和されるようなら鼻腔乾燥症の可
能性が高いので、その方面のケアを施す必要があります。
不安な人は耳鼻咽喉科を受診してみると安心できますが、すでに鼻腔乾燥症を経験してい
る人はセルフケアでも改善することができます。
まずは、冬の空気か乾燥する季節には、マスクの着用や室内では加湿器の使用をすること
です。乾燥したオフィス勤務などで、マスクの着用が難しい場合には鼻の中や周りにワセ
リンを塗ると良いようです。ワセリンにはいくつかの種類がありますが、鼻の中に塗布す
るには純度の高い白色ワセリンがおすすめです。

次に、こまめに水分補給をしましょう。コーヒーやお茶ではなく、水や白湯を飲むように
して下さい。同時に、喫煙習慣のある人は、できれば禁煙し、口呼吸をする癖のある人は
できるだけ口を閉じる習慣を身につけましょう。
食事面では、栄養バランスの良い食事はもちろんですが、オメガ3脂肪酸(青魚・えごま
油など)を摂ることも粘膜の健康を保つための心得です。
逆に、鼻が不快だからと、過剰な洗浄や強い薬剤を使っての対処法などは、正常な粘膜の
機能を損なう原因になりますので、あまりおすすめできません。できるだけ、鼻が乾燥す
る原因に即した自然の方法で改善することが望ましいのです。
最後は、ストレスや不安の多い人は、鼻だけではなく、さまざまな面でマイナス要因にな
りますので、自分流の解消方法を見つけるようにして下さい。