1.変形性膝関節症とは
ある程度の年齢になると、膝に痛みを覚える人が多くなります。やがて、日常生活に支障
が出るようになると、整形外科で診察を受けることになります。そこでは、たいていの場
合「変形性膝関節症」ということになります。
変形性膝関節症とは、加齢や筋肉が衰えることで、関節のクッションの役割をしている軟
骨がすり減ってしまうことで、関節に炎症が起きたり、関節が変形することで痛みが発生
するという状態のことです。

そして、その痛みの原因としては「肥満」「膝の酷使」「筋肉の衰え」というのが一般的
な見解です。つまり、人が歩くときは体重の3倍、階段を上がるときは5倍もの負荷が膝
にかかるため、体重と膝の痛みは直結するということなのです。また、近年は健康ブーム
とかで、ウォーキングやランニングなどの運動をする人が増えていますが、頑張り過ぎる
ことで膝を酷使してしまい、過負荷状態になる人が少なくないということなのです。そし
て、多少なりとも若い頃から運動に親しんできた人は、加齢による筋肉の衰えは運動不足
ととらえ、意識して膝まわりの筋肉を鍛えようとします。
いずれも、それなりに理にかなった考え方で、それで膝痛が改善されれば問題ないのです
が、すべての条件を克服しても膝の痛みは改善されないままという人がかなり多くいます。
そのようなときには、関節軟骨は復元しないけれど、その成分であるグルコサミンやプロ
テオグリカンを摂取することで多少の改善が期待できるといった説明を受けて、一生懸命
回復に取り組んでいる人も少なくありません。
それはそれで否定するものではありませんが、実は、膝痛には隠れた原因がもう1つある
のです。膝の痛みに限らず、腰から下肢にいたる痛み全般にかかわるのが「腸腰筋」の疲
れです。この腸腰筋の緊張をほぐすことで、一気に改善されるというケースがかなり多く、
何をしても改善されない膝痛をあきらめる前に、もう一度挑戦していただきたいのが「腸
腰筋の緊張緩和」なのです。
2.腸腰筋の緊張緩和法
まずは、腸腰筋が緊張するとはどういうことかというと、デスクワークや車の運転などが
中心で、いわゆる「座り過ぎ」の生活をしている人は、腰の奥の筋肉(腸腰筋)が縮んだ
状態になります。すると、体は前方に引っ張られるようになりますが、このままではバラ
ンスを保てませんので、脊柱起立筋が後ろに引き戻そうとします。そのような状態が続く
と腰が疲労してしまい「腰痛」を引き起こすことになるのです。
また、前方に力がかかると太もも(大腿四頭筋)にも負荷がかかりますので、骨盤が前傾
してスウェイバックという姿勢になってしまいます。この姿勢が膝に負担をかけることで
膝痛が発生することになります。
他にも、腸腰筋から発する症状に、前方にかかる力で背中が丸くなる(猫背)、首が前方
に突き出る(ストレートネック)などもあり「原因のわからない肩こり」の原因となって
いることがあります。
では、腸腰筋の緊張をほぐすにはどうすれば良いのかということですが、まずは緊張させ
ないようにすることです。座りっぱなしの人は、ときどき「立ち上がって伸びをしたり」
「足をブラブラ振ってみたり」して、同じ姿勢を中断する機会を作るようにします。
寝る前には、仰向けの姿勢でテニスボール(弾力性のあるもの)を股関節の付け根に当て
て、膝を抱きかかえながらゆっくり深く押し当てて行きます。2分ぐらいかけてゆっくり
と行います。

膝に負担を感じなければ、片膝を立てて、もう片方の脚は膝が下に着かないように後ろに
伸ばして、体重は前方にかけるようにします。腸腰筋の柔軟性を高める効果があります。
う製品もありますので、上手に活用してみて下さい。
